20 主人は、追い出された
車がとまった
出迎えに行くと
久美子さんが、降りて来た
「俊介君」「ごめん」「巻き込んだのは、私なのに」
千尋と香奈、松崎さんが車から降り
香奈は、真っ先に僕のところにきて
「俊介君、昨日、ホテルでアイス食べたんだよ」
そう言うと、
出て行ったときに持っていたスプーンを僕に見せた
千尋は、久美子さんに引っ付いたままはなれなかった
そんな千尋に何か声を掛けたがったが
言葉が出てこなかった
松崎さんが
「俊介君は、ちょっと外して、くれる」
「5人で話し合うから」
「もう、終わってるのよ」
「あとは、この子たちのことだけ」
「私がついてるから、心配しないで」
「でも、何かあったら呼ぶから、どこにも行かないでね」
そう言うと旬の待つ僕の家に入った
何かあったら、正直、少し怖かった
外に出された家主
仕方ないと諦めた
中の様子が気になったけど
気を紛らすように
昨晩のことを考えた
ジョー君が戸棚の酒を見つけて
「ここは、一丁飲んで考えませんか」
飲ませようと僕が
「濃いめの焼酎割りを作って」
旬が「あーっ」と言って寝てしまい
ジョー君が何か言って殴られた
何を言ったんだ、、、、
ジョー君の話を思い出そうと考えた
「大学に入って、一番はじめに知り合った友達は、旬」
「久美子さんに近づきたいから、 ジョーが演劇に入った理由で」
「久美子さんに相手にされなくて」
「そう、飲みに誘ったら久美子さんに旬を連れてきてと」
「そこから始まって二人が、、、」
あらためて思い出すと、気分の悪い話だ
だけど、思い出さないと
あと何か言っていたなー
「そう、週刊誌に撮られなかったら、こんなことに」
そう言うと、旬が体を起こし殴ったんだ
週刊誌ってなんだ
「撮られたとは、」「久美子さんのスキャンダル」
それは、ないだろう ない
でも
それが、本当の旬が出て行った原因なのか、、、
旬は、嘘をついたのか、、、、
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