11 告白は、突然に
出会って半年は、あっという間だった
会うのは、金曜か土曜の週一回
ご飯を食べて帰る
時間にして2、3時間か
会うたびに驚かされることが多い
一ヶ月目に、離婚歴を告白された
これは、お互いの年齢を考えると
珍しい話では、ない
この時、短いながら前夫の旬について
多く聞いた
その日から前夫については、聞くことは、なかった
「突然、出ていった男」だ
二ヶ月目には、紹介したい人と言われ
松崎さんを紹介された
その時、初めて彼女が女優だと知ったが
この時も
あくまで職業、そんなに驚くことは、ない
この日
初対面の松崎さんに「あなたテレビ見ないの」「雑誌読まないの」と
責められたのを見て、「はははは」と笑う久美子さんは、
地味な服装で隠しても輝いていた
三ヶ月目
一番驚いたのは、
二人の子供がいることだった
千尋と香奈
4歳と2歳
「ここまで来て驚くことはない」と自分に言い聞かせたが
驚くしかなかった
四ヶ月目
それまでは、仕事後に、店で夕飯を
食べて話すデートだったが
千尋と香奈を紹介されてからは、
彼女の自宅で会うことが多くなった
家に行き始めると子供と遊ぶようにもなり
すぐに
「俊介君」と千尋と香奈は、呼んでくれた
香奈は、よく俊君とも呼んだ
実の父が旬なだけに気まずさと
辛い気持ちがあった
千尋には、旬の記憶がわずかにあるが香奈には、ない
この日は、
5人だった
作ったのは、松崎さんと久美子
食後に千尋と香奈と遊んだ
香奈の大好きな遊び「ままごと」だ
香奈は、お気に入りの人形を持ち
言った
「俊介とうさん、ごはんですよ」
久美子は、聞いていたのに、聞いてないふりをしたのか
何か間があった
僕は、「モグモグモグ」と遊びを続けた
千尋の顔は、見れなかった
その場の空気は、冷たくなったかも知れない
それでも
僕は、嬉しかったのか、
複雑な気分だった
そこで言った
「みんなで僕の家に、、、、、」
気持ちを変えたかった
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