3-04『カリバーンー魔法登録』
大会に備えてすることのうち、とりあえず装備は完了。
次に用意するのは、スキルである。
前にも言ったが、冒険者カードにはマジカルスキル、フィジカルスキルを登録する事で、詠唱無しに魔法名を言葉に出すだけで体内の魔力を使い発動することが可能となる。
フィジカルスキルに関しては、使用する際相手に攻撃を当てて叫び発動し、マジカルスキルに関しては使用する魔力分の魔力を体内に練って入れば即発動可能ってわけだな。
つまり登録するのは、フィジカルスキルならばよく使うスキル。
マジカルスキルであれば、下級下級上級と言った感じがベストだと思う。
下級冒険者は3つまでしかスキル登録出来ないのでこういった組み合わせがベストだと考えたんだ。
という訳で、みぃは呆気なく使う魔法をすぐに決めていた。
下級魔法『ウォーターガン』下級魔法『アクアウォール』
そしてユニーク魔法『双水龍撃』
(ユニーク魔法は登録者が居なかったので、僕が名前を決めちゃいました)
全部水属性の理由は分かりやすく、僕が与えたローブ、羽衣、杖のせいで、水属性の威力が馬鹿高くなって、他の魔法より圧倒して発動速度までもはやくなったからだな。
そして困ってたみぅ。理由は……スキルがひとつしか無かったからだ。
なので外に出て急いでフィジカルスキルを作らせた。
(いいのが出来たら交換したらいいし、無いよりかはある方がいいからな……)
という訳でこれがみぅのフィジカルスキル。
下級技『魔撃』中級技『魔炎撃』特殊技『練気炎』
炎を使わない本来の魔撃、あとは呼吸法をさせてみたらこんな技を使える様になった。
(練気炎て、使ったら体内の炎の魔力が馬鹿みたいに跳ね上がるのに……魔炎撃を使わせても威力がそこまで上がらなかったんだよな)なので使えるのは正直魔炎撃だけだと思うな。
魔撃は正直魔炎撃を覚えてるみぅには下位の技だし……
少し不安は残るものの、できる限りの準備は終えたと思う。
あとはまぁ……最後の仕上げなのだが、それを行う前に腹が減っては戦は出来ぬと言うからな。
☆☆☆☆☆
大奮発しちゃった。
「うまいかー?」とみぃの膝の上でコソッと言う僕。
「んーおいしいよ?……うん」「はい、それなりにおいしいです」あれ?おかしいな……お口に合わなかったのか?
ここはこの街で5本指に入る(5本指の1番下ね)高級料理店だ。
猫が好きなものと言えば魚だろ?だから、魚をメインに取り扱ってる店にしたんだけど……おかしいな。
「にゅ~おなかいっぱい」「ごちそうさまです……」
この2人が残した!?なぜ!?
とりあえずぱくり、食べてみる。
(ん?すげぇ美味しいんだけど!?)なぜ口に合わないのか、仕方ないので残ったものは全て僕が平らげた。
外に出る。
(ん~お会計銀貨14枚……14万って、やっぱ高級店だけあるな~)
とか思いながらとことこ歩いてると、いつものパン屋の前。
じーーっとパン屋を見てる2人の目線。
「……もしかして、食べたいのか?」
「……うみゅ」「……はい」
いい辛そうにしてるけど……つまりあれだな。
(高いからと言って誰でも好きってわけじゃないんだな)
「じゃぁ食パンを沢山買ってこい!」
「にゃにゃ!!」「いいんですか!?」
ふむ、正直に言おう……なんだろこの気持ち、嬉しいのかもしれない……つまりこの2匹は、僕が作ったサンドの方が美味しいと思ったようだな。
(そういや、この世界のサンドって……微妙なんだよな)
やはり卵とハムこそがサンドでは正解だと思う。
☆☆☆☆☆
そして歩いてきた西門をぬけた先である。
(今じゃみぃとみぅが走ればあっという間なんだよなー)
前は半日はかかった道のりをたったの1時間程度でたどり着いた。ここはちょうど街に入る前にかまくらを作った場所ぐらいだな。
「とりあえず飯だな~」
今日は2人にこのあとしてもらうことがあるので、体力を温存させるため僕が全てやる。
「『錬成!!!』」
地面の土や石を材料に、ただの大きな石の四角い広場を作り上げた。
異空間収納から薪や食材を取りだし、さっさと慣れた手つきで火を起こしサンドを作ってゆく。
「じゅるる~」(さっきやっぱかなーり控えてたよな)
「出来たやつから食べてっていいぞ~」「はい!!」(うぉ!?みぃのが反応早かったな……余っ程食べたかったのか)
2人は作った傍からパクパクパクパク、そういやサンドイッチは最近作ってなかったんだよな……
(1度に量を作れないから、大食感の2人に食べさすには手間なんだよな~これ)
作り続けること数十分、ようやく満腹に至ったようだ。
そういや最近驚く事に今更な事に気付いたんだが、僕とみぃとみぅ……大トイレ行かないんだよな。
どうやら2人の魔力の流れを見てる限り、食後に腹から全身を巡るように魔力が大量に分泌されてるところを見ると、僕達は食べたものの栄養を肉体に吸収したあと、体内で残りは魔力に変換されてるみたいだ。
(この2人、昭和のアイドルかよ!!)
と突っ込みたいところだが、実際トイレ行かないの~がまじな2匹である。(小便は行きます)
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