冒険者カード機能


 冒険者登録すると貰える冒険者カード。


 その性能はとても便利である。


 ここに4つの機能を紹介しておこう。


 1つ目、身分証明として扱うことが可能となる。


 異世界においても、日本においても、当然必要となる、人間と同じ生活を歩む上で重要となる自身の身分を証明する為のもの。

 街に入る際や、異世界では物を買うのにも必要となり、これがないとまともな街での生活は不可能と言っても過言ではない。


 2つ目、クレジットカード機能。


 ギルドの報酬金はもちろんのこと、素材や装備等の不用品を売った際もこのカードに一旦入金される。

 引き落としももちろん可能で、冒険者ギルドや街にあるお金を下ろす機械にカードを通すだけで出したい金額を幾らでも出すことが可能だ。

 もちろん防犯システムも完璧で、個々によって全く違う魔力の質によりカードの効能が使えるので、他人がどう扱おうがこのカードの使用は一切不可能である。

 無くした際は、自身の所属する冒険者ギルドへ行けば再発行が可能となっている。



 3つ目、評価ポイント。


 ギルドで依頼を達成した際、依頼をした人の満足度で決まる冒険者としての名の通り評価されるポイントの事だ。

 評価ポイントの最大値は依頼の難易度で決定するが、最低値は存在しない為、依頼を達成したが最低なやり方の場合0ポイントなんてのはよくある話らしい。


 評価ポイントの総合計で冒険者としての位が上がる感じとなるので、ポイントが高ければ高いほど、様々なメリットが用意されてるそうだ。

 例えば依頼の難易度、高い難易度に挑むには評価ポイントが高い必要がある。

 街でも危険な武器や弾薬、魔導書や魔道具など、そういったものは評価ポイントが高くないと扱えず、売ってくれることもないそうだな。奴隷なんかも評価が高いと、良い奴隷を買えるらしい。



 4つ目、スキルポイント


 大抵の冒険者はこれを目当てに冒険者になるらしい。

 本来戦えない人間も、これがあるだけで魔力が無い人でも魔力を使わない技ならば習得できるからだ。

 けれどこのスキルポイント、案外大変なものだと言うことは冒険者になってから気付くものである。


 例えば、初級の魔法のファイアやアイスといった魔法を習得するにはスキルポイントが得意魔法だとしても10ポイント必要となる。(苦手な魔法の場合は10倍の100ポイント)

 結局の所、自身にその魔力が無いと使えないと言うのに、スキルポイントが必要である。


 そしてそのポイントが問題となる。

 10ポイントぐらいすぐだろ~とおもって入る冒険者が多いのだが、スキルポイントは1ポイント増やすのにゴブリンの魔石を1000個は必要となる程大変。

 もし仮に初級魔法覚えたいなーと思ったら、ゴブリン1万匹倒して魔石を集める必要があり、苦手な魔法の初級であるから10万匹討伐する必要がある。


 大抵の冒険者は冒険者になりジョブを切り替えた際に習得している初期の初級魔法のみしか使えないのはこういう訳があったりするのだ。



 まぁでも、大変だとはいえかなーり便利な冒険者カード、もちろんそう易々と持っておける訳では無い。


 冒険者カードによる規約というものがある。



 1つ目、冒険者は人を助ける義務がある。


 困ってる人が居たら見て見ぬふりをするな!という意味ではない。この規約の意味は至って簡単な話しで、評価ポイントを一定期間のうちに50ポイントは集めなさいって事だ。


 期間はポイントにより左右され、新人冒険者、つまり0ポイントスタートの冒険者だと月事にこのポイントが必要となる。

 1000ポイントぐらいのベテランになってくると3ヶ月、1万ポイントともなれば1年単位と、かなり余裕が出てくるようなシステムになってるみたいだな。


 ゴブリンの討伐依頼で10ポイントが最大評価、通常だと5ポイントなので、新人冒険者は10回は依頼を普通評価でクリアする必要があるって事だ。


 もしも評価ポイントが期間内に達成できなかった場合、1年の冒険者登録の停止が確定され、当然冒険者カードは使用不可となる。中に入ってるお金は冒険者ギルドに言って全額を引き落としてもらう必要があるのだが、その際は別のお金を振り込むカードを用意しないといけないそうだ。



 2つ目、冒険者は強くなくてはならない。


 まぁこれはご最もな規約、危険な依頼を行うのが冒険者、弱い人が冒険者なんてしたら自殺するようなものだしな。

 なので年に数回、冒険者施設で強さを図る必要がある。

 そこで自身の得意な事を披露し、冒険者を続けてもいいという証明を貰えば良い。

 これも当然行わなければ、冒険者の資格の停止が言い渡される。



 3つ目、強き冒険者は引っ張ってゆく存在であれ。


 よく分からない規則だが、つまりは強さを魅せて皆のやる気を上げろってことだと思う。

 世界各国にある冒険者ギルド、年に1度大会が開かれるらしい。


 基本年齢別と、ランク別というものがある。


 10歳から15歳の大会、60歳からの大会が年齢別の大会。


 ランク別というのは、50~999、1000~9999、10000~99万9999、100万~9999万9999、1億~と言った感じに評価ポイントを基準に分けられた大会の事だ。


 優勝者には高い評価ポイントと豪華景品、その優勝した者を排出したギルドには高いギルド運営資金と評価が与えられるそうだな。



 そして規約の最後

 冒険者は正義である必要は無い。とある。


 これに至ってはよく分からない。



 以上が冒険者ギルドの冒険者カードの詳細である。

(ギルドによるイベントはまだまだある)

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