　恋愛小説や恋愛漫画で、気になる彼、もしくは彼女から下の名前で呼ばれてドキッとする展開ってあるじゃないですか。

　自分は双子だから、それの良さが分からないのですよ。

　あ、今「双子は関係ない！」って思いました？　実は関係あるのですよ。

　と言うのも、双子は名字呼びだとどっちのこと呼んでいるのか分からないから、下の名前で呼ばれることが多いのです。

　普通は小学校の途中くらいから友達のことを名前ではなく名字で呼ぶことが多くなると思うのですが、自分と兄だけは下の名前で呼ばれ続けていました。

　名字で呼ばれることも無いわけじゃありませんでしたけど、下の名前で呼ばれることの方が多かったですね。

　その後中学、高校に進んで、新しい友達もできましたけど、やっぱり下の名前で呼ばれます。女子の友達だって下の名前で呼んでいて、それに慣れてしまっているのです。

　だから小説や漫画で、普段は自分のことを名字で呼んでいるあの人が、下の名前で呼んでくれてドキッて展開を見ても、そこまでピンとこないのですよ。

　もちろん呼び方が変わるのですから特別な感じはあります。ドキドキするのも、理解はできます。

　だけど自分にとっては、下の名前で呼ばれるのは、そんな特別なことではないのです。

　そういえば前に、女子から下の名前で呼ばれるなんて羨ましい、双子は得だって言われたこともありますけど、そんなに異性から下の名前で呼ばれたいものなのでしょうか？

　その辺の感覚は、人とはズレているかもしれません。

　あ、ただ下の名前で呼ばれるのには慣れていますけど、それじゃあ自分が相手のことを下の名前で呼べるかってなったら、話は変わってきます。

　特に異性を下の名前で呼べって言われても、照れて言えそうにありません。

　呼ばれるのには慣れてるけど、呼ぶのには慣れていない。

　これも双子あるあるなのかも？

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