2022年1月

1/1(土)

 初めて一人ぼっちの家で目覚める正月。実家の両親とスカイプ。

 ジュリアンとも通話。その他、数人の友人たちと電話してたら昼が過ぎていた。

 午後はいろんなメイクしてみて自分の顔で遊ぶ。眉の形をもう少しシャープにしようかな。


1/2(日)

 ジュリアンが実家から戻ってきた。会話もそこそこに一日中、セックスしてた感じ。数日ぶりの彼のあれは、やっぱ大きかった。

 食事の用意も食べる時も裸で過ごす、完全バカップル状態だった。


1/3(月)

 アーダも帰ってくる。

 アーダのお母さんが作ってくれたジャムをたくさん持ってきてくれた。めちゃおいしい!アーダも作れるっていうから、今度習うことにした


1/4(火)

 勉強モード再開。年末に開発した新しいメイクで大学に出かける。出際にアーダに褒められた。コースの友達の女の子にも、眉の形いいね、と言われる。嫌味ではないはず。素直にうけとっておこう。


1/5(水)

新年、初のヨガクラスと筋トレクラス。ちょっと体が鈍ったかな。


1/6(木)

 一応、課題の制作には一区切りをつける。日本と違って、教授はそんなに「完成度」にはうるさくない。大雑把な私には本当に心地よい環境だ。


1/7(金)

 夜、ジュリアンと食事。

 facetimeで私みてオナニーした以外の日、彼、性欲処理はどうしてただろう。地元の元カノとかと浮気とかしてないか、妄想してしまう。変なジェラシーを感じてしまった。

 だからか、今日のセックスもちょっと、私から積極的になってしまった。クンニされてる時、そういえばジュリアンとは一度も69したことないと気がついた。あれって日本だけなのかな。日本だと、ほぼデフォだと思うのだけれど。

 というわけで、クンニの体勢から69にトランスフォームすべく彼を促したら、最初何したいのかわかってもらえなくて、でも途中で気づいて、めちゃ興奮してるのがわかった。私もジュリアンの大きなものを口に入れたまま顔の上に座るの初めてだから興奮したし、指入れながらクンニされて、エクスタシーと同時に不覚にも何かを出してしまった。初めての経験だったからわからないけど、これが世に言う「潮吹き」というやつか。もしそうだったら、ジュリアン、ごめん。結構大量に水分が出たはず。しかし、その後彼はさらに興奮してやばいくらいだった。バックでガンガンされて、初めて中イキを体験する。別次元の快感。衝撃だった。初中イキがバックだとは・・・


1/8(土)

 やっぱ、イングリッシュブレックファスト、好き。

 昨日覚えたあの感覚が欲しくてムラムラしてしまう。いかん。留学に来て何を覚えたんだ、わたし。


1/9(日)

 今日はジュリアンのフラットで半日やりっぱなし。中イキ行き再来は、今日はならず。


1/10(月)

 セントマの友人が、こっちに遊びにきた。街の中案内して、フラットに来てもらった。アーダも加わってファッション界の最新動向を入手。


1/11(火)

 メンターにティーのご招待受けてしまった。何話せばいいんだ。緊張するよ。っていうか、これ、名誉なことらしい。


1/12(水)

 パン焼いた!かなり美味しくできた!

 これ、日本帰ってもやりたいけど、小麦とか素材の質が違うんじゃないかな、イギリスと日本では。


1/13(木)

 メンターと面会してきた。もう一人招待されていた女の子と一緒に。この子はスイスから留学してきたとのこと。友達になれそうな波長。多分友達になった。

で、ティーでございますが、緊張して紅茶の味全然わかんなかったよ。最初の一口目でした火傷しちゃったし。すごいハイレベルな会話になるのかと思いきや、普通の社交会話だった。パーティーでの立ち話みたいな。最後の方で、緊張が溶けて、楽しくなったぞと思ったあたりで終了。でも1時間も2対1で話してたんだ。


1/14(金)

 あ、あの書類書かなきゃ。書類書きは死にそうなほど性に合ってない。めちゃ時間がかかる。

 集中できず、途中でつい手が下に伸びてしまう。しかも指を入れてしてしまう。もっと大きいの入れたいとか思ってしまう。

 ちくしょう、ジュリアンに調教されたか。淫乱な女にはなりたくないんだが。落ち着け、私。


1/15(土)

 課題のために一日籠城。運動は昼にダンベルで筋トレしたのみ。


1/16(日)

 課題、終わらないので今日も籠城。これ、英語じゃなかったらとっくに終わってるぜ。しかも二倍の質の高さで。・・・と思うと発狂しそう。いや、言語に関係ない、日本語でもお前の能力はこの程度なんだ、と自分を慰めつつ(=圧迫しつつ)とりくむ。ストレスで涙出そうなので、午後、チェリーケーキを作った。夕方外出から帰ってきたアーダと食べた。べらぼうにほめられた、おいしいよ!って。好きだよ、アーダ。


1/17(月)

 書いたテクスト、オフィシャルのプルーフリーディングには間に合わないので、オーストラリア人の友人に頼み込む。もちろん、じゃ、今一緒にやろう、ということになって目にも留まらぬ速さで次々と私の英語の問題点をつまみだしてくれた。しかも大幅に言葉を入れ替える部分は、複数の選択肢を候補に挙げてくれるという優しさ。勝手に変えると、私の自尊心を傷つけると、多分配慮してくれている。というわけで4時間で、あっというまに秀才の書いたかのようなテクストに生まれ変わった。

 ちなみにこの子は奨学金をもらって次のタームからアメリカ東海岸の某名門に留学することが決まっている。え?オーストラリアからイギリスのこの名門に留学に来ているのに、さらにアメリカへ?でも、英語人にはそういう人多いんだな。

 よくよく話を聞くと、奨学金は学費だけじゃなくて、滞在日、旅費、書籍費そのた諸々を含んでいるようで、単純に推定積み上げ足し算すると、日本のサラリーマンの平均年収超えるのでは?という金額。そんな奨学金が世の中にあるとは・・・というか、そんなスカラシップ取った彼女はやっぱ秀才だわ。

 プルーフリーディングのお礼にカフェテリアでデザート付きのランチコースをおごった。話が弾んで3時間も喋ってしまった。


1/18(火)

 ヨガレッスンのおかげで、子供の頃バレエやってた時の体の柔らかさが戻ってきたような気がする。


1/19(水)

 アーダの誕生日お祝いパーティーをする。アーダカップルと、私とジュリアンの四人で。みんなで料理作って、スパークリングワインたくさん開けて楽しかった。終盤、アーダと彼氏がちゅーちゅし始めて、なんかはじまりかけていたので、「ちゃんとベッドでしようね」といって、あーだの寝室に二人を追いやった。こうなると、もう朝まで出てこないだろう。

 後片付けをジュリアンと私でやって、ジュリアンが、じゃ、帰るねといってお別れのキスをしたところ、そのキスが深いキスになって、その深さが深過ぎて、お互いにそっちの方の空気を感じあって、始まってしまった。アーダたちには寝室でやれと追いやったのに、私たちはリビングのラグの上で始めてしまった。

 私がバックで後ろからされてる時に、不意にアーダが部屋に来て、あごめん!と慌てて出て行った。喘いでる顔見られちゃったじゃん。恥ずかしすぎ。けど結局ジュリアンが射精するまでは続けて、しかし今宵は一回戦でやめてもらった。

 アーダの彼も今日は泊まって行かないようで、ジュリアンと一緒に帰っていった。二人が帰った後アーダに散々からかわれた。私たちにここでやるなと言っておきながら、あんたたちやってるじゃないの、的に。アンの喘いでる顔最高にセクシーだったよと言って、私の喘ぎ声を真似するのでお尻を一発叩いたら、暴力反対といって私もお尻を叩かれ、そんなこんなで戯れあって、なんとなくアーダと抱き合ってしまう展開に。ま、それ以上何もなかったんだけど、抱き合いながら、さっき私たちがしてるの見たのアーダだけだよね?彼氏は見てないよね?と聞いてみたら、いや、間違いなく見えちゃってたはず、と。

 嗚呼、なんという醜態。いまころあの男二人同士で私のことネタにエロな話してるかもしれないと思うと死にたいほど恥ずかしい。


1/20(木)

 マスク義務化終わるのか。ま、この町では屋外でつけてる人少数派だったけどね。その筋の人によると、首相が選挙を気にしているらしい。だからマスクしなくていいと言って人気を取りたいのか。


1/21(金)

 親戚関係の会食のため夕方からロンドンへ向かう。これ、半ば義務なので億劫なんだけど仕方ない。「これ着てこい」的なラウンジドレスも送り付けられていて、なんだよと最初は思ったけど、試着してみたらめちゃゴージャス。こんな服、日本じゃ着る機会ないから、こういう服着れるというだけで楽しみになった。ホテルで着替えて、お迎えの車に乗って会場へ。

 会食っていうか、これ、普通にガチ社交の場みたいな雰囲気。英語ダメな人間にとっては針のむしろ。服ばっかおしゃれで、口の聞けない馬鹿者状態になってしまうではないかと、すぐに仮病使って帰ろうかと思ったくらいだったが、最初にアテンドしてくれたひとと、某身内筋がうまくインストールしてくれたおかげで、なんとか救われる。私が最年少だからか、アジア人だからか、みんな手を差し伸べてくれた。ほっ。

 ここにいる人たちの英語、大学の先生たちの英語に似ていて、聞き取りやすい。単に聞き取りというだけなら友達との会話よりも、わかりやすい。ただ、潜んでる皮肉とかジョークとかは全然わかってないと思うけれど。

 会食後、夜遅いのでとても住まいには戻れないので、用意してくれた某高級ホテルの高級な部屋で一泊過ごす。そんな快適さに背中を押されたのか、こんなところに来てまでもセルフ・プレジャーしてしまう私はクズ女です。しかも一時間もかけちゃったよ、バカ者め。


1/22(土)

 某コースのセクションが終わったので、みんなで打ち上げ。まだマスク厳守のお店だったので、マスクしたまま踊ったら息切れした。みんな軽く踊るだけで息切れして、休憩しながら踊ってたら、店のオーナーに老人のダンスパーティーみたいじゃないか、と言われてしまう。


1/23(日)

 寒いけどジュリアンとバイク(自転車)で遠足。体脂肪燃えて、体がスッキリした感じがする。腹筋がうっすら見えるお腹を見下ろすとなんか自信が湧いてくる。


1/24(月)

 彼氏もいてい、存分に、というかやりすぎなくらいしているのに、セックスできていないときのように性欲が盛り上がり過ぎてつらい時がある。やっぱ好きな人のセックスと、ただ動物的に盛り上がってくる性欲は別物なのか。

 というわけで、こっちに来てから使っていなかったディルドをついに注文してしまった。日本でもバイブ(ただのハリボテじゃなくて電動で振動したりうねうね動いたりするやつ)を持っていたんだけど、イギリスへ発送途中でもし荷物を誰かに開けられた時に発見されたら恥で死んでしまいそうなので捨ててきた。けどこっちに来た途端に、やっぱ持ってくればよかったと後悔して4ヶ月。ついに我慢できずに注文してしまったというわけだ。

 日本製じゃない電動ものはなんとなく抵抗感があるので、買ったのは単にその形をしてるもので振動とかはしないやつ。日本より大型のものがたくさん選べるようになってるのはさすが。最近の性事情に合わせて大きいのを注文した。配達の受け取り確実にしないと、死ぬな。恥で自殺するのは嫌だ。


1/25(火)

 制作も大詰め。馬鹿なことに時間を無駄にせず、集中せねば。


1/26(水)

 自信ないまま一つのことに集中したせいか、涙が止まらない。今日は一日泣いていた。


1/27(木)

 今日でマスク義務化終了。開放感。合理的。でも、いわゆるまともな人はみんなマスクしてるな。私も一応しておこうか。

 でもこないだ友人が、「なんで外なのにマスクしてやがんだ。ムカつく」とか知らない男の通行人に罵声浴びせかけられて体当たりされるという被害にあった。

 日本だとマスクしてなくて絡まれることがあると聞いたが、ここではマスクしてると絡まれることがあるのか。こわいよ。まあ女でかつアジア人という二重のマイノリティだから、どういう状況でも気をつけなきゃいけないんだけど。


1/28(木)

 一つ仕事の依頼が入る。これ、就学ビザで受けてもいいものか。法は犯したくないから、大学の弁護士に聞いてみよう。もし受けられたら、嬉しい。自分がアウトプットしたものでお金がもらえるなんて。


1/29(土)

 この週末も、制作に専念せざるを得ない状況になった。ごめん、デートできないよ、ジュリアン。

 ディルドが届いた。ちょうどジュリアンとおんなじくらいのサイズ。午後、手中力が切れそうになった時、使ってみた。めちゃエロ。一回目は指でしながら入れたんだけど、達した後、ディルドの出し入れだけしていたら、もう一度ピークが来て登ってしまう。初めての体験。


1/30(日)

 制作自体は午前中で仕上げる。午後は講評とディフェンスに向けてスピーチと想定問答の準備。つらい、つらい、つらい。日本語でも苦手なのに。でも英語の方が、語学力不足問い直って婉曲表現をとっぱずしてしまえると言うメリットがあるかも。苦し紛れのポジティヴ・シンキング。



1/31(月)

 コースの講評終わった。なんかやっぱ自信無くしたよ。またかよという感じだけど自信ない。帰り道、一人で歩いてると嗚咽しそうになったので、歩きながらジュリアンに電話して感情を吐露した。「いまから家に行くよ」というのだが、正直、シャワー浴びてすぐ寝たかったから断りたかったけど、でも会いたいと連発するのでじゃあ来てもいいよ、と。

 二人で夕食準備してたら、急に後ろから抱きつかれて両胸を揉まれる。揉まれながら後ろ向いてキス。ブラウスを胸まで捲られ、ジーンズを下される。これだけで濡れてる私もあれなんだが、そのまま後ろから入れられる。

背中に出されたのを拭いてから、食事の準備の続き。夕食を食べてから、シャワー浴びて、今度はベッド。

 やっぱ来てもらってよかったかな。頭のモヤモヤがなくなった。

 というか、もっと知的にストレス発散できなかったものか。これじゃあ、私、動物ではないか。

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