第3話
心臓はばくばくと鳴っているのに、いつまで経っても体の末端が冷えて震える。いくら冷え込んできているとはいえ、まだ温暖化が着々と進む11月の初め。人の手が悴むほどではないはずだ。
杉野小春の手が震えて止まない理由、それはこれから向かう場所が原因だった。
丁度先週、一本の電話が鳴った。相手は小春にとって最後のオーディションである『STAGES』のスタッフからだった。
これまで受けたオーディションの合否はいつも緊張していたのに、今回は一切の緊張をしなかった。それは自分が受かる自信があったからではなく、諦めの心がどこかにあったからである。
小春は待合室で最終審査まで残った他の候補者に会った時、落ちたと思った。かたや手足の長い美人、もう一人はふわりとして愛らしい雰囲気を備えた人物だった。その二人は何もしていないのに、ただそこにいるだけで照明が当たっていたのである。もちろん、実際にスポットライトが当たっていたわけではない。でも、そう思わせるような存在感があった。人の目を惹きつけて、なんでもない場所を舞台にしてしまうような存在感。彼女たちが立つ場所こそが舞台になるのだと思わされた。
そしてそれは、自分に絶対的に欠けているものだということを小春は知っていた。
芝居も歌唱もよく褒められてきた。だからこそ最終審査まで残ることができたのだと今では思う。でも、あるオーディションのときに審査員に言われたことがあった。
『演技も歌も悪くはないけれど、舞台上での存在感っていうのかな...そういうものがあなたからは感じられなかった』
数年前にかけられた言葉にも関わらず、いまだにその声音や抑揚含めて鮮明に思い出すことができる。この言葉を受けてから、自分がこれまでオーディションに受からなかった理由とこの先の未来のことを考えて酷く落ち込んだものだった。
小春は自分以外の圧倒的存在感を知っていたからこそ、緊張などせずに合否を冷静に聞くことが出来たのである。だからこそ、合格の言葉を聞いたときに反応が出来なかった。せっかく人生で初めて、かつ最高の合格の知らせだったのに、腑抜けた顔でぼんやりしてしまったのは一生の不覚である。
それから一週間、ずっとふわふわした生活を送っていた。親が用意してくれた豪華な料理もよく味がわからなかった。家中の角という角に足をぶつけたりもした。その内、自分が受けた電話は夢かもしくは巧妙に仕組まれた嘘なのではないかと考えたりもしたくらいである。しかし、今日を迎えることでそれはやはり現実だということを突きつけられた。
都内某所で行われる『STAGES』に出演するキャストとスタッフたちによる顔合わせに小春は呼ばれていた。小春が緊張のために指先の震えが止まらない原因はこれである。
小春は顔合わせが行われる稽古場の近くにある公園のベンチに指先をさすりながら腰掛けていた。絶対に遅刻してはならないという強迫観念から集合時刻の2時間も前に最寄駅に着いてしまったからである。そのため余計に緊張する時間が増える羽目になり、気を紛らわすため遊具で遊ぶ子どもたちの数をぼんやりと数えるなどしていた。
主役に決まった。あれほど憧れていた合格通知を受け取り、長年見ていた舞台に立つという夢が叶うのである。
夢見ていたはずなのに、今となっては不安しかない。もちろん死ぬほど嬉しい。だがそれ以上に自分にできるのかという不安に襲われる。
初舞台で主役。初舞台なのに主役。しかも主演は橘八千代、自分は彼女の若い時を演じる。主役は一番台詞も出番も多い。事前に聴かせられていた話では橘八千代よりも舞台上にいる時間が長いらしい。考えれば考えるほど緊張で吐きそうになる。
そもそもどうして自分が選ばれたのだろうかと疑問に思う。なぜあの二人ではなく自分が選ばれたのかがわからない。電話でどうして自分なのかと聞いてみたけれど、相手もそれを知らなかった。相手から言われたのはたった一つ、
『橘八千代さんがあなたを選んだんですよ』
という言葉だけだった。
憧れの女優にそう言ってもらえるのはとても嬉しかったけれど、疑問が消えたわけではない。普通の人には見えない何かが大女優には見えたのだろうか。舞台が終わるまでに彼女に聞く機会があれば聞いてみたいと思った。
小春は不意に空を仰いだ。暖かい日差しを肌に感じながらも吹く風は冷たい。それは小春を取り巻く状況そのものだった。
馴染みの稽古場だ。特徴を知り尽くしている場所である。最後の舞台のために使うのはここしかないと思っていた。
稽古場にはまだ誰もいない。ここにいるのは八千代だけだ。もう少しすれば多くの役者たちが集まることになる。
彼らは黒木と相談してキャスティングした。最後の舞台の場にいてほしい人材を揃えた。これほどの役者を揃えることができたのは運が良かったと心から思う。
彼らにはオファーした際に引退の旨を伝えていた。信頼を築いてきた関係だからこそ、彼らには真摯な姿勢で向き合いたかったのだ。快く引き受けてくれたことに八千代はとても感謝していた。
八千代は稽古場を見渡した。無機質にも思える空間ではあるが、もう何年もここで過ごしてきた。ここが人々の感情が多く詰まっている場所だということを八千代は知っている。決して無機質な場所なんかではないのだ。
ここから数々の作品が生まれ、それを人々に届けてきた。もちろん楽しいことばかりではなかった。しかし、辛く悲しいことも背負ってようやく誰かに届けることができる、演劇に関わらず表現とはそういうものだと八千代は考えていた。
この舞台が終わればここに来ることも無くなる。不意に気づいた八千代は無性に引退の現実感を突きつけられた。
舞台の終幕に向けてこういったことが増えるのだろう。行かなくなる場所も増えるし、会わなくなる人もきっと増える。八千代の生活から徐々にそういったものが一枚一枚落ちていくのだろう。
だが、それもまた新しい経験だ。この年になって新しい経験をするというのはなかなかない。寂しがるよりも、楽しんだ方がいいに決まっている。それに舞台はまだ始まってもいないのだ。今から終わりを待っていては最高の舞台を作り上げることはできない。いつだって今いる場所を精一杯生きなければ成果は得られないのだ。
八千代は稽古場の地面に優しく触れた。慣れ親しんだ感触に笑みが漏れる。
「今までありがとう。もうちょっと、よろしく頼むわね」
広い稽古場に声が小さく響いた。
公園でのんびり日向ぼっこをしたところで緊張は収まりはしなかった。よって指定の場所に着いた今も指先と足の震えは止まりはしない。きっと今の自分は誰が見ても緊張しているのだとわかるだろう。
そもそも小春は初めて向かう場所が苦手だ。方向音痴というのもあるが、その場所での独特の習慣や風習みたいなものを知らないからだ。どんな場所であれ暗黙のルールのようなものがある。これをしないほうがいいとか、ここではこういう行動は控えなさいといったものが必ずある。知らず知らずのうちにそういったものを自分が犯してしまわないかが怖くて、小春は初めて訪れる場所が苦手だった。
だから場所に着いた今もどうすればいいのかがわからない。小春は建物を目の前にただ立ち尽くしていた。
建物の入り口が目に入る。小春はそれをじっと見つめた。
(これってこのまま入ってもいいの?そもそも入り口ってここでいいの?もしかしたら裏から入ってくださいみたいなのがあったり...)
先ほどからここから中に入っていく人を一人も見かけない。ここではない出入り口があるのではないだろうか。こういった場所のイロハなんてこれまでオーディションに落ち続けてきた小春には知る機会がなかった。そのためただ立ち尽くすしかなかったのだ。
小春は携帯の画面に出した地図をストリートビューに切り替える。この建物の他の出入り口を探すためだった。
その時、一つの声がした。
「もしかして、杉野小春さんかしら?」
春の陽気を思わせるような声が自分の名前を呼んだ。小春は声の主を辿ろうとした。しかし、それは徒労であったことを瞬時に理解する。
知っている。この声を。よく知っている。何度もその声を聞いていた。舞台上から語りかける声、劇場で静かに包む声。その人以外にその声は似合わないとすら思ったほどである。
小春は恐る恐る画面から目を離し顔を上げる。落ち着いた茶色のワンピースに身を包み、白い髪を後ろでゆるく結わいている。自分の祖母も似たような格好をしているが、それとは明らかに風格が違った。
橘八千代だった。
「やっぱり杉野さんね!会いたかったわ...おっと、場所がわからなかったかしら?ここで合ってるわ、こっちへどうぞ」
噂に聞いていた通り、彼女はまさに春風だった。
「こういう場所は初めてかしら?」
「え...ああ、はい...」
「そう!じゃあ案内するわ、ついてきてくれる?」
「あ、ありがとうございます...」
状況を飲み込めないまま彼女に誘われ初めての稽古場入りは済ませることができた。というより、それどころではない。
目の前にいるのは国民的大女優、橘八千代なのだ。最早緊張などという感情ではいられなかった。
思っていたよりも大きくない。小春よりも少し小さいくらいだろうか。でも、まっすぐ伸びた背筋は実の身長よりも随分と大きく見える効果があるように思えた。オーラとでもいうのだろうか、そういうものが彼女を実際の姿よりも大きなものと見させている。だが不思議と威圧感は感じないのは彼女の人柄だろうか。
「あ、そうだ」
くるりと振り向き顔をこちらへ向ける。70歳を過ぎているにも関わらず美人だということを感じさせる顔の造形に小春は驚きを隠せなかった。
「小春さんのオーディションの映像見たの!その時、ああ、この子が主役だわって思ったのよ!」
少女のように語る彼女の周りに小さな花が舞っているような感覚を小春は覚えた。そんなことを考えていたため言葉の意味を理解するのに少々時間を要した。
「そうですか....へ!?そ、そうですか!?...ありがとうございます...」
顔の熱が上がっていくのを感じる。同時に胸にも熱いものが灯った。心からその言葉が嬉しかった。これまでの努力が全て報われていくような気がした。
しかしある疑問が小春の脳裏によぎる。どうしてカリスマ性もスター性もない自分が主役に選ばれたのか。
小春は自分が選ばれた理由を聞くチャンスと思いその背中に言葉を投げかけようとした。
「あ、あの...」
「ここよ。自分の名前があるところに座って?杉野さんの席は私のお隣よ」
質問は目的の場所に着いたことで途切れたが、小春は目の前にした光景を前にしたことでそんなことはすぐに掻き消された。
八千代が扉を開けると、開けた空間に人が集まっている。そこにはテレビや雑誌、舞台で見てきた名優たちが揃っていた。それだけではない、名監督、名脚本家である黒木威仁の姿も確認できた。
感情が渋滞するとはこういうことなのだと小春は理解した。湧き上がってくるものと落ち込んでいく感情がせめぎ合い、混ざり合い、泣きそうになる。
小春はやっとスタートラインの手前まで来ることができたのだと実感した。
「あら、私たちで最後だったみたい。みんな早かったのね」
八千代の呟きに小春は現実に戻された。見渡す限り、空いている椅子は小春と八千代のところだけだった。八千代は建物の中から出てきた。つまり、一番最後のきたのが自分であったということだ。
「お、遅れてすみません!」
慌てて頭を下げる。余計なことを考えて入り口の前でもたついていたがために第一印象が最悪になってしまった。まして自分は主役の新人である、絶対にミスをしてはいけないところで失敗した。
「あらあら、大丈夫よ。まだ予定の時間じゃないわ」
八千代が横で言った。小春は少し頭を上げて部屋にある時計に目をやる。確かに、時計の針は集合時間の20分前を指している。
「みんな八千代さんに会いたくて急いで来てただけだよ、大丈夫」
茶髪の顔が整った男性が小春に言った。彼は舞台、特にミュージカルを中心に活躍する俳優、篠田蒼介だ。
「黒木さんが怖い顔してるから、杉野さん困ってるじゃないですか」
ショートカットがよく似合う泣きぼくろのある女性、佐伯静香が黒木に言う。それに黒木は顔を歪める。
「んなことないだろ。生まれつきこういう顔だ」
目の前で繰り広げられる大物俳優たちの会話に小春は言葉をなくした。
「大丈夫よ杉野さん。誰も怒ってなんかいないわ」
八千代は笑ってそう言うと、空いた席に小春を誘導した。小春は誘われるままに席に座った。
ロの形に設置された長机に錚々たる面々が座っている。その一番目立つ場所に小春は八千代と並んでいるのだ。
自分は新人だ。経験も実績もまだ何一つ持っていない。けれど、今自分はとてつもなく偉大な人たちと同じ場所に立っている。同じ場所に立たなければならないのだ。
小春は膝の上で握っていた手をゆっくり開き、もう一度握り直す。指先は未だ冷たいままだが、震えはすでに止まっていた。
「人も揃ってることだし、時間より早いけど始めちゃいましょうか」
隣に座った八千代の声が部屋中に響き渡った。
「じゃあ、タケちゃん。あとはよろしくね」
開始早々司会が黒木に移された。黒木は何も言わずに頷き、スタッフからマイクを受け取った。
こういうものはスタッフの進行で進んでいくものだと思っていた小春は目の前で繰り広げられる大物同士の掛け合いに動揺していた。
「ああ。監督と脚本をやらせていただきます、黒木威仁です。...ああ、ども。ええと、今回の台本が出来上がりました。これです。スタッフさん、配布お願いします」
黒木が合図するとスタッフの何人かが演者たちに配っていく。小春もスタッフから受け取り、人生最初の台本に感激した。
「みなさんすでにご存知の通り、これは死を目前にした女優の話というものです。で、これの元になった人物が...」
黒木が言葉を切ると、八千代が手を挙げた。
「私、橘八千代です。あ、でも私は死ぬ予定はないわよ?あくまで元になっているだけね?」
場に笑い声が響く中、小春は素直に驚いていた。確かに言われてみれば橘八千代の半生と重なる点が多い。というか、ほぼそのものである。
小春はオーディションのとき、八千代の若い時の作品を参考にした。単に八千代が主演の舞台だったというのもあったが、貰ったオーディション用台本を読んだ時に彼女の若い時を想像したからである。あながちその解釈は間違っていなかったということだろうか。
笑いが収まったところで、黒木が続ける。
「仮台本の方では決まってなかった登場人物たちの名前が決まったので発表します。あ、丁度いいので演者の紹介もしますので呼ばれたらご起立ください。えー、まずは主役。『桜』を演じる橘八千代さんと杉野小春さんです」
名前を呼ばれ小春は立ち上がろうとした。しかし、ここは八千代が先に挨拶してからの方が良かったことに気づいたのは腰が完全に椅子を離れてからだった。
「あ、す、すみません!」
「いえいいのよ。あなただって名前を呼ばれたでしょう?一緒に挨拶しましょう?」
にこりとした顔を小春に向けて八千代は言った。促され、小春はそのまま真っ直ぐその場に立った。
スタッフからマイクを受け取った八千代が先に挨拶をする。
「老年の桜役、橘八千代です。こんな豪華な方達と一つの作品を作れることに感謝します。よろしくお願いします」
深々と頭を下げた八千代に拍手が送られる。そして八千代はそのままマイクを隣の小春に渡した。
「し、少女期から青年期までの桜を演じます、杉野小春と申します!未熟さ故に皆様に迷惑をかけることもあると思いますが、よろしくお願いします!」
なんとか最初の挨拶は無事に終えられた。と思う。隣の八千代が微笑んでいたので絶望的なヘマはしていないようだ。
「それじゃあ、次の役...」
少女期に出会い桜を導く女優、『国塚はるひ』役を佐伯静香、青年期に出会う桜の恋人、『守』役を篠田蒼介が演じる。これらの人物は今日初めて明かされた人物たちで、作品にどう関わってくるかは、目の前の台本で確認してほしいとのことだった。小春は思わず台本を開くのが待ち遠しくなる。
「ああ、あと今回はミュージカルですのでこの人を紹介しておきます。作曲を担当します墨田知世です」
黒木が示した方に立ち上がった人物は、赤みがかかった髪に眼鏡をかけた30代くらいの女性だった。
「はーい。作曲を担当する墨田です。まだできてないので楽しみに待っててくださいねー」
軽快に答えてみせたその人は小春の丁度反対側に座っていたため、バチりと目があった。その瞬間、ニヤリと口元が動いた気がしたのは気のせいだろうか。
「え、まだ曲できてないの?」
佐伯が知世に向けて言った。知世はいたって普通にそれに頷く。
「うん」
「うんってあんた...大丈夫なのそれ、もう半年過ぎてるのよ!?」
やり取りからして二人は知り合いなのだろうか。むしろ初対面でこれならば双方に問題があるだろう。
小春がそんなことを考えていると墨田が声の調子を落として言った。
「いやー、むしろ逆なんだよね」
「逆?」
墨田は長机に身を乗り出し演者の顔を見つめた。
「会ってから、その人の人となりを見てから作ろうと思ってたんだよね。特に...お芝居を見てみたくてさ」
先ほどからやたらと彼女と目が合うのはどうやら気のせいではない。明らかに小春と目が合っている時間が他の人に比べて長い。
彼女は一体、何を見ているのだろうか。
「ま、そういうわけだから当分稽古場に遊びに来ますので把握よろしくお願いします」
墨田が宣言したのを確認し、黒木が言った。
「それじゃあ、今日のところはこれで解散で」
小春にとって絶妙な違和感を覚えた顔合わせは無事終了した。
顔合わせは順調に進み終了した。稽古は二日後から始まり、八千代の最後の舞台を完成させるために動いていく。心配する点はいくつかあるけれど、比較的順調に進んでいるといえるだろう。
八千代は寝室で今日の出来事を振り返っていた。一人きりの稽古場、縁の深い役者たちとの再会、何よりも杉野小春と直接会うことができたこと。
彼女は随分と緊張していた。それもそうだ、やっとの想いで受かった舞台がこんなにも大きな舞台となれば、緊張の一つや二つして当然だろう。
しかし、彼女はすでに自覚ができていた。演者たちの輪に入った時、顔つきが一瞬で変わったのが隣にいた八千代にはわかった。その視線は真っ直ぐ自分が立つはずの舞台を捉えていた。
その意識は紛れもなく本物の役者だった。やはり彼女こそ舞台を生きる人間なのである。他の候補者にはなかった、『STAGES』の主役、『桜』を演じる人間だ。八千代の最後の舞台を彩るにふさわしい女優なのである。
そこでふと八千代は思い出した。そういえば、杉野小春に自身がこの作品で引退をする旨を伝えていなかった。他のキャストには八千代自身が連絡をしたこともあり伝えることができていたし、スタッフたちにはマネージャー等の身近な存在から伝えていた。しかし、杉野小春にはスタッフが合格の電話をかけた。その上すでに予定されていた顔合わせがあったため、事前に八千代の意志を伝える機会がなかったのである。
(今度会った時に伝えなくちゃね)
窓の向こうに見える月は随分と細い。満月へ向けて動き始めたその姿に八千代は小春の姿を重ねた。
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