第18話
「んー……なんか重いな……って、由希乃!?」
「あ、起きた?お兄ちゃん?」
「なんで俺の上に乗ってるんだよ、重いから降りろよ」
「お兄ちゃん、女の子に重いは禁句だよ?私以外にも言ってるの?」
「言うわけないだろ、それよりなんで俺の上に乗ってるんだよ?」
「だって……この方がお兄ちゃん喜ぶと思ってね?嬉しくない?可愛い妹が急接近してるんだよ?それにね?」
「そ、それに?」
「今の私、スカート履いてるけどさ?下着着けてないよ?この方がお兄ちゃんも喜ぶと思ってね?お兄ちゃん嬉しい?」
「ば、ばか何言ってるんだ!う、嬉しくなんか
……こう言う事は好きな男とかにやれよ?」
「お兄ちゃん、そう言うわりに興奮してるのが分かるよ?盛り上がってるじゃん、私知ってるよ?勃起って言うんだってね?これ……脱がしたらどうなっちゃうかな?お兄ちゃんはどうしたい?」
「どうしたいって……」
「こんな事をするのお兄ちゃんだけだよ……明日お父さんとお母さんが帰ってくるし、今日がラストチャンスだと思うんだ……私ね?……今まで黙ってたけど、お兄ちゃんが好きなの、だから寝静まった頃にこうやってやって来たんだよ?お兄ちゃん……私の事……どう思う?好き?きちんと答えて、私、お兄ちゃんが私とどうなりたいか求めてるの……妹のままだったら、これからも妹としてお兄ちゃんといるよ、こんな事も二度としないからさ?でもお兄ちゃん……私と妹以外の関係になりたかったら……遠慮しないで返事してくれないかな?」
「お、俺は……」
1、もう妹として見れない。由希乃を抱きよせる。
2、由希乃はこれからも妹だ。
気がつくと朝になっていた。
な、なんだ今のは……ゆ、夢だよな?
もしかして……俺が見た夢が、隠しシナリオのラスト選択肢なのか?
俺が見た夢は、由希乃が孝之の上に馬乗りになっていて、孝之に告白シーンとなっていたと言う事、俺が話したわけでもないのに台詞が勝手に言っていたので、多分と言うか今見た夢が、ラブチュチュの初崎由希乃シナリオの選択肢ラストシーンなのだと思う。
ん、と言う事は……俺、夢と同じような台詞を言わないといけないとエンディングを迎えられないって事なのか!?確かにラブチュチュは、
選択肢が現れて、その結果でハッピーエンドかバットエンドと別れるのだけど、他の攻略キャラクターも選択肢次第でハッピーエンドとバットエンドに別れていたので、隠しキャラクターの由希乃以外攻略した俺は、両方のシナリオをクリアしたから、多分……今見た夢が、初崎由希乃のラスト選択肢なのだろう。
この選択肢の結果で、ハッピーエンドかバットエンドに別れるのは確定だと思われる。
と言う事は……エンディングを迎えるには、今見た夢と同じ事をしないも行けないのかも知れない。
うわ、絶対に嫌だ……けど……元の男の俺に戻るにはゲームクリアしないと戻れそうにないんだよな?なら、ラスト選択肢の行動をする事にするしか無いのかも知れない。
とりあえず……夢の中で由希乃がラストチャンスって言っていた。確か……明日お父さんとお母さんが帰ってくると言っているので、その前日がラスト選択肢シーンなのだと思われる。
寝静まったって言ってるから、夜中か?
と言う事は、両親が帰ってくる日を見つけないといけないな?どうやって知るかだけど……方法が見つからないので、兄の孝之に聞くしか無いのだと思う。
とりあえず今日はその情報を得る事で、行動する事にしよう。
その前にステータスの確認をしとくかな。
俺はそう思ったので、スマホを開いて、ラブチュチュマニアのサイトを開き、初崎由希乃、ステータスと検索をかける。
すると検索結果がでた。改めて見てみると。
初崎由希乃
B72 H67 W60
恋愛度80と表示された。
何……また上がってる……昨日は70だったのに今日は80になってるのは何でだ?
これは……終わりに近いから、好感度もかなり上がりやすくなってると言う事なのか?
これは……攻略されつつなってるのかも知れない。本当に不味い。
ここからどうすれば良いのだろう。
まずやる事は、夢で見たラスト選択肢がこの初崎由希乃の最後の選択肢なのだと思う。
それまであと何日あるかを探る事にして、ここから好感度を下げる方法を見つけるという事で動こうと思う。
そう決めた俺は、とりあえず着ている服を脱いで、下着姿になり、学校の制服に着替える。
身だしなみを揃えて、学校の制服を着こなした後、兄の孝之に会う事に決める。
もし……過ごしている世界が孝之とのハッピーエンドに向けて動いてるのだとしたら、俺は覚悟を決めとかないといけないの知れない。
その覚悟は……孝之に攻略されても良いって思う事だった……すでに感情が孝之の事を考えるだけで少し可笑しい状態になりつつあるしな……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます