第31話
偶然ゴールドエリアで会った美少女フィエ、その正体をシアに聞いてみたのだが……
『んっ……フィエですか?……あっ……知りませ、んね……嫌っ……マリ!今はダメ……』
……何してんですかね。
ちなみに今俺は部屋に備え付けの電話の様なものを使っていた。
これも魔罪武器の一種らしい、魔罪道具って所だろうか?
『シア、僕との特訓中にあの男と話すのかい?それだけあの男が好きなのか……』
『ひゃん!?お願い、やめて……』
「おい軍服エロ女そこで待ってろよ、ラピス、コーラル!あいつをぶっ潰しに行くぞ!!」
「任せてますたー」
「またマスターの印をつける」
『お願いマリ……そこに指を……ん、あっ』
純真無垢なシアを百合の道に引き摺り込もうなんて、それは…………
「あれ、ますたーどこ?」
『はぁ……ふぅ……マッサージはもう十分ですマリ、それでフィエでしたか?私は聞いたこと無いですね……あの、ショウ様?聞いてますか?』
『どうせ下衆なことを考えていたのだろう、これだから男は駄目なんだ』
「ますたーを馬鹿にするやつは誰でも許さない、コーラル、いこう」
「でもマスターがいない」
「そうか、知らないか……なら適当な嘘をついたゴールドクラスの誰かだろうな。わかった、ありがとう」
「……ますたーいつの間に、それにすっきりした顔してる」
「トイレの扉が開いてる……見えなかった」
『はい、ですがそのチケットは本物かも知れません。一度確認してみるといいと思います。私は特訓もあり、ご一緒出来ませんが……それでは失礼します』
シアと会話を終え、色々とスッキリしたので試しにゴールドエリアと神銀エリアを隔てる壁を越える唯一の門に向かってみた。
かなり厳重な警備で先に行くには空港にある金属探知機の様な機械を通って行くしか無いようだ。
「何だゴールドクラスか、ここから先は許可が無ければ入ることは……ん?それは……」
「失礼しました、
豹変した門番について行くと、ゴールドエリアとは違い市場や人混みは無く代わりにあるのは青々とした芝生が広がる公園と、高級住宅街さながらに豪邸が建ち並ぶエリアを通り更に中心に進んでゆく。
神銀クラスは制服もゴールドクラス以下とは違うようで途中何でこいつがみたいな目を向けられた。
「この先が
とは言え城を護る城壁と門、その門は閉まってるし、更には幅が100m以上ある堀で近づく事すらできないんだが。
泳いで行けと?
「そちらを投げ入れて下さい」
チケットを投げ入れたら入れないんじゃないかと思ったが言われた通りにしてみるとチケットが巨大化して空中に浮き始めた。
魔法の絨毯か……貰ったのはチケットじゃなかったってことか。
乗れば勝手に着くんだろう、そう思って絨毯に乗ろうとした時、誰かに両方を掴まれる。
「貴様、それをどこで手に入れた?」
……でけぇ。
身長が3m以上はある褐色筋肉ダルマ、それがいつの間にか俺の両方を肩を掴み、そして肩に激痛が走る。
「痛ぇよ離せ!こっちはちゃんと許可を貰ってんだよ!フィエって奴にな!」
「フィエ?誰だそいつは?もう一度聞く、それを何処で手に入れたと聞いている。門番、貴様は知っているのか?」
「い、いえ……誰からかというのは……」
「もう教えただろうが!離さないなら……」
「ならば、どうだ?」
瑠璃珊瑚剣で引き抜き、男の手を軽く叩く様に攻撃する。
本気でやれば灰と微塵切りになってしまうからな。
だが高熱と水の刃でしばらくは痛むだろう、これくらいは我慢してもらう。
「……何だ?この火と水は」
「え?うわっ!?」
思い切り放り投げられそのまま強く地面に打ちつけられる。
「ちっ、全然効いてないのかよ!」
「ますたー、スキルを使えば余裕。言うことを聞く」
「ほぅ、言葉を話す武器とは面白い……そして、スキルを使えば余裕か。ならばその力、見せてみろ!!」
「断る!!」
「……何?」
こいつが何者かは知らないが、1つ確実なことがある、それは俺のモテるスキルを知らないことだ。
知っているならスキルを使えなんて言わない。
そして、もしもこいつにスキルを使えば…………
「おぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「おい、何故急に吐いた?」
「何でもない!と、とにかくスキルは使わない!特にお前にはな!!」
初めてがこんな男の筋肉ダルマは絶っっっっっっっ対に嫌だ!
「……なるほど、俺は見くびられている様だな。ならばそんな余裕なぞ消し去ってやろう!!はぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
勘違いした筋肉ダルマの筋肉が盛り上がり制服を突き破り、更に神白金色へと変化する。
「俺は神白金級第4位ヴァルカル、貴様は俺のスキル、
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