第28話

 部屋には俺とシア、ノーフィとラピス、コーラル、そして。


「何か俺の顔についてるか?名前はヒスイだったか?」


「な、何も無いわよ!カッコいいかなって思って見てたわけじゃないんだからね!」


 うわぁ、すげぇ分かりやすいツンデレ。


「僕はマリだよ、よろしくねショウ。一言言っておくけれど、僕のフィアンセシアには手を出さないくれないか?」


「なんて事を言うのですか!すみませんショウ様、今のは聞かなかったことにして下さい」


「僕はシアの全てを知ってる、そんな僕が君のフィアンセ以外の何だって言うんだい?」


 ラピス達と違いヒスイはシア達と同じ制服を着ていたがそのスカートは短く少し動くだけで緑色の紐パンが見えた程。

 こいつ、俺の趣味を知っているのか?


 マリは蒼の軍服、それにしても美少年と言われても間違えそうなくらいの美形だ。


「つまり、2人ともノーフィとシアの魔罪武器ってことでいいんだよな?」


 ヒスイとマリは頷く。


「それよりショウ様!先程はラピス様達と何をされていたのですか!?」


「そうだよ!まさか私達がいない間を狙われるなんて……」


「待て待て!それより体調は大丈夫なのか?確か1日は動けないって話だったはずだろ」


「はい、それがショウ様が作り出したポーションですぐに意識を取り戻したのです。今学院は大変なことになっています。のですから」


 ……なるほどな。

 どうやら俺が錬成失敗したと思っていたポーションはエリクサーになったらしい。

 これもスキルのおかげか?


「あ!忘れてた、試合結果はどうなったの!?」


「そうです!ショウ様、どちらがゴールドクラスへ飛び級だったのですか?」


 そう言えば聞いてなかったがどうなるんだ?


「ちょっと2人!勝手に飛び出してを忘れてるわよ!」

 

 医務室にいた先生が手に持っていたのは2つの金の校章、ってことは……


「私達、ゴールドクラス!?」


「2人共頑張っていたし良かった、おめでとう。これで俺と同じクラスに……どうした?」


 2人共喜ぶかと思ったが何故か妙に残念がると言うか、素直に喜んではいなかった。


「……ありがとうございます……ショウ様と2人きり……はぁ」


 まぁ、いいか。


「そう言えば俺の試験はいつなんだろうな、知ってるか?」


「ゴールドクラスの昇級試験は2日後ですね。私とノーフィ様も出れないことはないですが、体調が十分ではありませんので今回は辞退しようかと」


 それはそうだろう。


「……私は受けるよ、昇級試験!」


「は?いやだって2日後だぞ?まだ体調だって万全じゃ無いってシアも言ってたしやめとけ。ほら、シアからも言ってくれよ」


「私も出ます!」


「そっち!?」


「ますたー、もてもて」


「くっ、僕のシアがこんな男に……事故でも遭ってくれないだろうか……」


 なんか1人物騒な事を言って奴がいるぞ。


 今回の試験はシアとノーフィが凄い頑張っていた。


 なら、次は俺がいい所を見せないとな。

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