第27話

 ──……スター……


 ──寝て……チャンス……


 何だろう。

 夢の中にいるのに妙に気持ち良い。

 と言うよりも下半身が寒いし、妙に気持ちが良い。


「……ううん……あれ?」


 いつの間にトイレに?トイレで寝落ちした?


 ……いや、どうやら違うようだ。


「何をやってるんだ?2人とも」


 トイレに座った俺の目の前にいたのはラピスとコーラル。


「ますたーがトイレ行きたそうにしていたから、連れてきた」


 俺がトイレに?そんなことわかる訳が……あ。


 俺の股間、元気な愚息がそこにはいた。

 これを見て俺をトイレに運んできたのか……2人にはトイレの使う意味をきちんと教えないといけないようだ。


「マスター、マスターの為にしゅこしゅこしたい」


「ますたーのスピード凄かった、どんなスキル?」


 スキルでは無いし、言うならば童貞マスタースキルなんだが……


「ダメ?」

「だめ?」


 下半身裸の俺の股間を見つめる全裸幼女。

 それに反応するかのように愚息は更に元気になる。


「約束、これでいい……ダメ?」


 それを言われると断る訳にはいかない。


「……わかった、でも最初は見てるだけだ、いいな?」


 ラピスとコーラルは俺の手と愚息を真剣に見つめていた。


 息のかかるほどに近くでみる2人は俺が何をしているのかわかっていないらしい。


「おごっ!?」


「ますたー、変な声」


「そりゃそうだろ!どこ舐めてるんだ!?ていうか触るなって言っただろ!」


「だって膿が出てる、切り傷も」


 それはそう言う構造で生理現象なんだよ!それに今ので一気に限界が来てしまった。


「少し離れてくれないか?ってだから触るな!!」


「見てわかった、任せて」


 ライラとコーラルの手は柔らかく、しかし乱暴なその力強い刺激。


「面白い、もっとしゅこしゅこしてみる」


 くっ、もう……無理だ!


「すまんラピス、コーラル!」


「ひゃん!?」

「きゃん!?」


 ……………………ふぅ。


 いや、ふぅ、じゃない。

 とりあえず2人を綺麗にして……


「ショウ君!!」

「ショウ様!!」


「おがっ!?」


 まさか今のはノーフィとシアか!?1日は寝たままなんじゃないのか!?


「どこですか!まさか、ラピスさん達と!?ノーフィさん、範囲索敵を!!」


「わかりました、範囲索敵……あのトイレの中です!」


 クソ!何でこんな時に限って息ぴったりなんだよ!!

 どうする、この状況は逃れようが無いぞ!?

 仕方ない、ラピスにノーフィ達を吹き飛ばして貰って……


「きゃあっ!?」


「ひゃぁん!?」


 吹き飛ばす前に悲鳴が上がる。

 とりあえずラピス達に剣に戻ってもらい、こっそりと扉の隙間から見てみると。


「ちょっと!何がショウ君よ、私が助けてあげたこと忘れてるんじゃないの!?」


「シア、嫉妬は見苦しい。そんな男なんていなくても僕がいるだろう?」


 緑髪褐色肌の美少女と、隻眼隻腕で蒼髪の美少年、いや少し胸が膨らんでいるから少女か。


 とりあえず……誰ですか?





 





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