第22話

「試験はバトルロイヤル形式です、ブロンズクラス生徒300人が一斉にブロンズエリアで競い合います。事前に仲間を作り共闘するのも、裏切って倒すのも、1人で戦うのも事前の根回しも何でもありです」


 なるほど、単純な実力勝負ってわけじゃ無さそうだな。


「それと勝利条件は校章の破壊になります、試験中は自分へのダメージは全て校章へのダメージになりますので」


 そう言えば、そんなものを皆身につけていたな。

 ……お、俺も胸ポケットの中に。



「それならシアとノーフィで組めばいいんじゃないか?そうすればクラスアップは間違いないだろ」


「私もそれには賛成です、シアさんの索敵と私の力があればクラスアップは間違いないかと」


 しかしノーフィの反応が薄い。


「でも私、あんなことあったしもう武器は持てないし勝てるわけがないよ……」


「ノーフィさん……」


 完全に武器を手に取ることを怖がっているな、どうするか……何かいい方法は……

 

 ……そうか、武器を使わなければいいのか。


「シア、少しノーフィと2人だけで話をしてもいいか?」


「はい、このままノーフィ様が落ち込んだまま勝っても嬉しくありませんから。お願いします」


「ノーフィ、少しいいか?」


「うん、いいけど……何をするの?」


 そんなもの決まってる。


「作戦だよ、ノーフィがトップ通過する為のな」


 ノーフィのスキルは範囲索敵、つまりレーダーの様に敵を見つけることができる。


「ノーフィは戦わなくていい、逃げるんだよ」


 別に正面から戦う必要はない、この試験はそう言うものだ。


「それが作戦?いくらショウ君の言うことでもそれで勝てるとは思えないよ。だってシアちゃんもいるんだよ?絶対無理だって」


 まぁ、


「話は終わりだ。シア、大会当日まてノーフィを鍛えてやってくれないか?でも武器は新しい普通の弓でいいからさ」


「それでは魔罪武器には勝てないと思いますが……よろしいですか?」


「ああ、大丈夫だ。俺は大会まで少し忙しくなるからな、頼むよ」


「わかりました、ノーフィさん、頑張りましょう!」


「うん……」


 さて、これから忙しくなる。

 瑠璃、珊瑚ラピス、コーラル、2人にも協力してもらわないといけないからな。


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