第16話
「きゃぁぁぁぁぁぁあ!!」
「おうっ!?なんだどうした!?」
ノーフィの悲鳴で飛び起きると俺のベッドにいるはずのラピスとコーラルはいなかった。
まさか!
カーテンを開けてノーフィ達のベッドを見てみると……やっぱりいた。
「くんくん、ますたーの匂いがする。ますたーに近づく人は調べる」
「こっちもマスターの匂い、この胸大きすぎ、怪しい。お尻にもきっと何か隠してる」
「た、助けてくださいショウ様!」
「こっちも助けてショウ君!!」
遠慮なしに全裸幼女が美少女の胸と尻を探っている。
俺は天国に来たのだろう、ずっと見ていられる。
「ショウ
「わかった!!ラピス、コーラル、やめろ!」
俺が叱りつけるとラピスとコーラルは仕方なくと言った感じで離れて行く。
「はぁ……ふぅ……何が起きたのか、説明して下さいますよね?」
「ショウ君、早速人にスキル使ったんだね……」
「待て使ってないぞ俺は!?本当だ!!」
決して俺は何も悪いことはしていないはずなのに……
「そうだ!ラピス、コーラル元の姿に戻ってくれ!」
するとラピスとコーラルは元の剣の姿に戻る。
「へ!?何で!?」
「魔罪武器が人の姿をするなんて……ですが物に強い意思が宿ると人型になると言うのは聞いたことがあります」
「それって、
「はい、ショウ君を強く好きだと思うあまり人型になってしまった、そう考えるのが適切かと」
現実世界で言う呪いの人形とか付喪神みたいなものか?
「ほら、俺は使ってないんだって!」
「……疑ってごめんなさい」
「そんな落ち込まないでくれよ、責めるつもりはないからさ」
「うん……ショウ君は優しいね」
「ノーフィさん、少しいいですか?」
シアがノーフィを呼び出すと何やらこそこそ話しはじめる。
──ショウ様……物にモテ……ライバル……増……
──……私達……積極的……ハーレ……
何か話しているのは少し聞き取れるがよくわからない。
「ノーフィ、シア、俺は少し鍛錬してくるがまだ部屋にいるか?」
「はい、色々と今後の作戦を練ろうかと思っていますので。ノーフィさんもそうですよね?」
「うん、だからショウ君はゆっくり鍛錬してきてよ」
「いや、それなら俺も話したい、当事者の俺が参加しない訳には」
「ショウ君はあっち行ってて!」
「ショウ君は鍛錬してきて下さい!」
「お、おう……わかった」
そこまで言われると反論しようがない。
作戦は後で聞けばいいか。
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