第14話
「それであんた、そのスキルはどう使うつもりだい?」
「どうって、これはむやみやたらに使う訳には行かないだろ?」
「私は逆だと思います、スキルは自分自身、積極的に使用するべきです」
人の心を操るんだ、そう簡単には……
「なら、人には使わなければいいんじゃないのかな?物にモテるだけなら誰かを操ることにはならないよね?」
「確かにそうだな」
「……それにショウ君のことを好きになる人増えると困るし……」
「ん?何か言ったか?」
「あ、何でも無いよ!シアちゃんもそう思うよね!」
「はい、それならスキルは十分使えますし首席卒業も夢では無いですね」
そうか、物にモテるってことは蒼剣の様にその力を引き出したりすることができるってことか。
「わかった、そうしよう」
……もしかしたら、間違って使ってしまうかもしれないけれど。
◇ ◇ ◇ ◇
学園生徒は学園寮での生活を義務付けられていた。
授業をまともに受けられず俺の本当のスキルを知った俺はシアとノーフィと共に寮に戻っていた。
同じ部屋に女の子がいるのは少し緊張するが、本人達がいいようだしあまり気にしないことにした。
「授業は追い出されましたが心配ありません。とにかく大切なのは試験で上のクラスに上がることです。授業は確かに魔罪武器を上手く扱う為に必要ですが、ショウ様のスキルと魔罪武器であれば気にする必要はないかと」
「
「いえ、8割程度は銅級ですから気にしない方が良いかと思います」
「そう言えば、シアの蒼剣は俺のとは違うな」
以前貰った蒼剣よりも蒼さが濃い気がする。
「少し話しましたが蒼剣は元の初代王の剣を分けて作られたものです。ショウ様に渡したものはそのうち僅かな物を利用した簡単な護身用、これは初代王の剣の半分程をを使っているものです。クラスで言えばショウ様の双剣と同じ神銀級はあるかと思います。ちなみに初代王の剣そのものは神白金級ですね」
「なるほど、こいつも相当な代物ってことか……そうか……」
「ショウ君、どうしたの?」
「あ、いや……名前を決めてなかったと思ってさ。双剣なんて呼び方じゃ武器が可哀想だと思って」
「マギルキ先生に聞いてみれば名前わかるかもしれませんが、どうしますか?」
「いや、自分で考えてみるよ」
と言いつつ、実は名前は考えてある。
前世では色々妄想していたし、かっこいい武器の名前くらいは誰しもが考えることだ。
……そうだよな?
「よし!今日からこの双剣は
「
「意味は……無いかな……」
本当はあるけどそれを説明するのは恥ずかし過ぎるのでやめた。
「……ん?」
何となく、
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