第17話 ある春の日


「それで、今日は何をしますか?」


「お菓子を食べると聞いて来た」


 光姫みつきさんの発言に、わたしはすかさず手を上げた。ここで予定を変えられてはここまで来た意味がない。


「たべ子先輩……やっぱ噂通りの人かもしんないです」


 光姫さんから冷たい視線を感じたけれど、気にしないことにした。


「ふむ。そのことなんだが……」


 音々ねおんさんが考えるような素振りを見せる。


「まさかまたお菓子なしにするんじゃ……」


「いや、せっかくたべ子さんが来てくれたことだし、クリスマスケーキをみんなで食べよう」


 いま四月だぞ。




(※この作品はフィクションです。現実とは時間がずれています)

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