第16話 どうしても聞きたい
「あらあら。そんなことがあったの?」
「まったく。メガネがなかったら即死だった」
「ご、ごめんない。早とちりというか、たべ子先輩のことは噂ばかり耳に入ってしまっていて……」
そんなことよりも、光姫さんがいったいどんな噂を聞いていたのかが気になる。
音々さんがわたしへと向き直った。
「改めて紹介しよう! 我が部唯一の一年生。
「よろしくおねがいします。先程は失礼しちゃいました」
敵意は無くなっても、大きな目は強い眼光を持っていてそれなりの圧を感じる。
「よろしく」
わたしが手を差し出すと、光姫さんはやっぱり両手で掴んだ。
「そうだ。一個聞きたいことがあるんだけど」
「なんですか? なんでもきいてください」
わたしが聞きたいこと。
それは――
「光姫さんの家は何の食べ物屋さんなの?」
「えっと……?」
光姫さんが周りに目を向けると、陽先輩がすぐに寄ってきた。
「たべ子さん? 別に食べ物屋さんじゃなくても部員になれるのよ?」
そういえば音々さんの家も食べ物屋さんじゃなかった。
(※この作品はフィクションです。噂はあまり気にしてもしょうがないです)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます