第2話
空はどんよりと暗く、雲は重たそうに被さっていた。
太陽は雲に隠れ、たまに吹く風は冷たかった。
東屋の中に二人の少年が居た。
一人は白い髪をうなじまで伸ばしていて絹のようにさらさらとしていた。顔は幼く、あどけなさが残っていた。
もう一人は黒い髪をしていて、あちこちに跳ねさせていた。鼻がスッと高く、爽やかな印象を持たせていた。
二人は外の様子を見ていた。
「曇ってるな。」
黒髪の少年が残念そうに呟いた。
「雨が降りそう。」
白髪の少年も残念そうに呟いた。
風はどんどん強くなっていった。
「それにしても寒い。」
白髪の少年が、手が隠れるように袖を伸ばした。
「お? あっちの方晴れてるぞ。」
黒髪の少年が嬉しそうに言った。南の空には少しだけ青があった。
それから二人のお腹が減ってきた頃には、三分の一ほどが青かった。
お昼を食べ終わった頃にはもう雲はなくなっていた。
「晴れてる!」
黒髪の少年が駆け出しながら言った。
「そうだね。」
白髪の少年も少し。本当に少しだけ頬を緩めながら同意した。
日日休暇 光之空 @light-hikari
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