色々と話題のLUUPに乗ってみた
最近、色々とLUUPという乗り物が話題になっていますよね。一応軽く触れておくと、LUUPというのは立ち乗りの電動キックボードで、利用する際には基本料金50円+15円/分(つまり、30分利用した場合50+15×30=500円)支払うライドシェアの乗り物です。扱いとしては軽車両で、ちゃんとナンバーも取得してあります。おもに大都市圏で展開されており、乗るポートでレンタルし、目的地周辺のポートで返却できるため、新たな移動手段として広まりつつあります。
さて、このLUUPという乗り物、利便性の高さや安全性の問題が指摘されるなど、多方面で注目を集めています。どこでも返却できるため、目的地付近で返却できる(いわゆる乗り捨て感覚で利用できる)のが大きなメリットで、16歳以上であれば着の身着のまま無免許でも運転することができます。専用のアプリを利用する必要があることなどから若者の利用が多いLUUPですが、時間と共に利用者は増えていきそうです。が、無免許で着の身着のまま運転できるという点で安全性を不安視する声も目立ちます。実際のところどうなの? と、気になっているけど使えてない、あるいは使ってみたいけど怖くて手が出せていない、という方も多いのではないでしょうか。という訳で、東京に行くタイミングがあったので、30分くらいですが使ってみましたよLUUP! エリアとしては、京急駒澤大学駅付近から下北沢駅付近、基本的に片側1車線の細道中心です。忖度なしに、感じたことを書いてみようと思います。
まず、利便性について。アプリのインストールはスムーズに進み、その後の利用に必要な登録も他のサービスと代わりません。ある程度日常的にスマホを使う人であれば、手こずることはないと思います。エリアによるかもしれませんが割とあちこちにポートは設置されていて、調べれば目的地の近くにポートはあるなと感じました。移動手段として考えれば、徒歩より速く移動できるしタクシーよりお金が掛からないし、さらに都市圏では一方通行や渋滞が多いことも考えれば、かなり利便性は高いと感じました。
では、乗ってみての率直な感想を。言葉を選ばずに書くと、「こんなもん、ノーヘル無免許で乗せんな」です。法律上はLUUPは自転車と原付の中間みたいな位置づけなのですが、どう考えても自転車より原付に近いんですよ。スピードは20km/hくらいまでしか出ないのですが、原付と同じように公道の左側を通行し、右折時には二段階右折が必要だったりする(降りて押して歩くなら歩行者扱い)など、免許を持っていない人なら中々意識しないであろうことが求められます。さらに、一番は道路を車両として走る訳ですが、路駐している車両の追い抜きや前方のクルマの左折時にすり抜けないことなど、クルマを運転していないと分からない危険予知が求められるシーンが幾つもありました(怖くて歩道をLUUPを押しながら歩いた場面もありました)。これ、無免許の人に乗せて良い代物じゃないですよ。特に大きな道路では。私は免許を持っていて普段からクルマに乗る人間なので、乗っていて「あ、この場面気をつけないといけないな」と感じとれる場面は特に注意していましたが、正直高校生の時とかに乗ったとしたら何も考えないで走っていたと思います。このLUUPの何が怖いかというと、「危険予知ができない人間が乗れてしまう」ということなんですよ。これ、クルマのドライバーとしても凄く怖いことで、近くを走っているLUUPが予想外の動きをしかねない、交通の常識が通じないかもしれないということなんですよね。公道を走らせるならば、免許が無い人間は運転できないようにすべきです。まして、ナンバー付きの車両なんですから。さらにノーヘルというのも問題で、何なら今や自転車でもヘルメット着用が推奨されている中でそれよりもスピードが出るLUUPがノーヘルというのは矛盾しているのかなと思います。
さらに、ポートまで行くためにスマホをナビ代わりにするのですが、何とLUUPに装着されているスマホスタンドはサイズを変えられない仕様です。私のスマホはGooglePixel5aですが、スマホが大きすぎてこのスマホスタンドは使えませんでした。結局、時々停車して歩道や路肩に避けて、地図を確認しながら乗るしかありませんでした。これに関しては勝手を知っている街なら問題ないかもしれませんが、スマホスタンドのサイズ調整くらいは出来るようにして欲しいところです。
という訳で、結論。確かに便利な乗り物だけど、無免許の人に乗せて良いもんじゃない。さらに言えば、ノーヘルで乗るもんでもない。駅の路線的に時間が掛かるし歩くには距離があるな……、という時にはかなり便利ですが、やはり交通の危険性を認識しないまま乗って良いとは思えませんでした。免許を持っている人が原付感覚で乗るには良いかもしれませんが、免許を持っていない人には絶対に勧めることのできない乗り物です。
ちょっと言葉が強めの批判になってしまったかもしれませんが、それだけ危険な乗り物だと感じました。やるとするなら、「免許取得」「ヘルメット着用」を義務づけるべき乗りものだと思います。その利便性は確かに認めるべきものだと思います。ですが、そこに安全性が無視されているように思えてしまうのが現状です(実際、危ない運転をしているLUUPも何台も見ましたしね)。まだ黎明期だということもあるので法律も含めて整備が追いついていないというのはあるのかもしれませんが、このまま何もせずに普及だけ進めていったら取り返しの付かないような事態が待っていると思います。
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