第33話 積読

 一昨年、母親が逝ってから、押し入れにしまい込んでいた蔵書を出した。


 かなりな量で、後、二十年生きるとすれば、もう買わないで良いくらいの量である。

 介護の時間がなくなったので、その分読めるかと整理し始めたのが、間違いだった。雑誌の種類別に分けて入れたつもりが、先ずは整理から始まった。


 揃いでが買ったはずのシリーズが抜けているのはザラで、もう処分しちゃったかなと思ったものが、ひょっこり、出て来る。


 それを100円ショップの籠に入れて分類に分けて、積み上げたが大判の雑誌になると、そうはいかない。


 同人誌も活字から漫画からごった煮の状態である。


 そこに寒波である。


 いつもの年なら石油ファンヒーターで暖を取るのだが、取れない。


 何故なら、可燃物が大量に部屋に散乱しているから。


 今年はガス、電気系の暖房をあきらめて、湯たんぽで過ごしている。


 湯たんぽのの入れた布団の中で本を読みながら、眠ろうと思うが、どの本の山から崩せば良いのか。


 あれもこれもとつまんでいる内に、眠くなって寝てしまう。


 多分、今日もそうだろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る