屍桜

私は染めるこの絹を

桜の色で染め上げる


私は想い私は染める

一本一本染め上げる


終の吐息を魔の元で

紅く淡く染め上げる


桜の色と混じりあう

紅く淡い愛しき人よ



絹の如きその骸

染める私も直に舞う

微笑みながら血にまみれ

天を仰いで直に逝く


千の月日が経とうとも

桜の翁が枯れる迄

褥(しとね)を共に

私と貴女は

この木の下で血に染まる


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