『火星短信』 19


 『月間 ニューξ 臨時増刊号』


  

  『緊急報告』


  地球は、爆破されようとしている!



 『我々の情報網に、とんでもない、信じがたい情報が引っ掛かった。


 それは、まさに、人類のみならず、地球そのものを、破壊しようという動きがある、というものだ。


 いくらなんでも、にわかには、信じがたい。


 しかし、さすがに、オカルト云々で済む話ではない。


 タルレジャ放送協会も、すでに情報を掴んでいて、内偵をしているらしいが、報道には二の足を踏んでいるようだ。


 つまり、王宮が絡んでいるということに他ならない。


 タルレジャ王国最大のタブーは、そこにあるからだ。


 さらに付け加えれば、王女さまに関する事実についてである。


 我が王国の三王女さまは、まさに、オカルトそのものである。


 誰もが、王女さまがたは、オカルトアニメのスターそのものとして、認識している。


 いや、あえて言おう。


 認識させられているのである。


       😈


 話を、始めから整理して行こう。


 我が王国は、神秘的な伝説に包まれた存在である。


 たしかに、地球上には、政教分離をうたいながらも、あえて、タブーを残している国がいくつかある。


 けれども、我が王国は、その中でも、抜きん出た存在である。


 北島が、その、証拠である。


 我が王国は、現実に、古の伝説に生きているのだ。


 しかし、本誌は、それを否定しない立場にある。


 積極的に、そうした、現代の所謂科学的な考察では解明不能な事実を、洗いだし、紹介してきたのである。


 なにが、根拠のない、あからさまな嘘で、なにが、オカルト的にも真実であるのか。


 北島には、その証拠が、たくさんあるはずだが、同じ王国でありながら、南島の我々には、どうしても手が出せない。


 しかし、我々は、北島から南島に移転してきた人々との良好な関係を築き、事実を探求し続けてきた歴史がある。


 彼らは、口が固い。


 それは、強い信念に基づくものであり、南島では、信仰の自由があり、行動の自由があり、自らの思想を自ら選び、また、誰からも介入されない。


 だから、情報の提供を強制はできない。


 しかし、もし、地球を破壊するような計画が事実あるとすれば、それは、テロ行為で、違法であり得る。


 しかし、想像し考えるだけなら、それには自由があり、また、創作物として、本にしたり、ネットで発表もできる。


 その、境目は何か?


 そもそも、地球を破壊などできるのか。


 核弾頭は、広範囲に深く破壊し、たくさんの生命を無差別に殺傷するが、地球そのものを、バラバラにするほどの力はない。

 

 映画のような訳には行かないのだ。


 つまり、そうした想像が、現実的とは思いにくい。


 が、もし、その力がある武器を、実際に製造できると確認できたら、はたして、どうなるだろうか。



       ・・・・・・・・


 

 


 


 


 


 


 


 

 


 


 

 

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