『火星短信』 14


 『火星短信』2400-102.025



 いわゆる、火星の『人面岩』というものは、20世紀から21世紀の一時、人工衛星の貴重な観測時間を割かせてまで、かなり、騒ぎになったらしい。


 現代では、そうした、知的な意思による造形はないと、実地に確認されている。 


 太古の時代から、海の波や、川の流れ、地殻変動などによる奇抜な造形は、信仰の対象や、観光地にさえなってきた。


 なんとか岩というものは、地球各地にある。


 火星も、いまや、同様である。


 しかし、これは、人間の知覚のなせる技でもある。


 あまり、笑える話ではない。


 いかに、正しく、正確に事実を捉えるかは、いつの時代にも大切なのだが、権力自らが、錯覚を利用することもあるから、要注意である。


 マスコミも、まさに、そうである。




  ・・・・・・・・・・・・・



 タルレジャ王国のオカルト雑誌


 『月刊 ニュー ξ 』 357号  より



  火星の人面岩



 これが、自然の造形を錯覚した結果であったことは、いまは、明らかになっている。


 しかし、錯覚するのが、地球人だけとは限らない。


 タルレジャ王国人の祖先が、火星から来たという事実は、科学的には証明されていない。


 しかし、さらに遡って、火星人が火星で進化したと断言はできない。


 タルレジャ王国超越科学研究所の、シン・ヤーマ氏は、火星人は、火星に一時的に文明を作っていたに過ぎない。


 地球も、同様である可能性さえある。


 と、述べる。


 『いわゆる、火星の人面岩は、自然の造形ではあるが、火星人がそれを、たくみに利用した可能性は、排除できていない。地下の状態に関して、当局は、明確な発表を、常に、避けてきたのだ。』と。


 


    ・・・・・・・・・・


 

        😛

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