『火星短信』 11
『タルレジャ王国王女専用通信』
第3王女発
第1王女あて、
『ご指定のありました、ワクチンというものを、先生に見ていただきましたところ、これは、ワクチンではなくて、特効薬ですね。と、おっしゃいました。先生の実験では、ほぼ、完ぺきに効果があるとのこと。さっそく、マツムラ薬品タルレジャで、製品化しました。
また、大使さまには、最高の敬意を込めて、お渡しいたしました。
ただし、わが王国では、非常事態宣言が出されたままなので、お姉さまが承認すれば、そのように通りますが、地球政府がどのように扱うのかは、また、別問題です。
請求書は、ご指示通り、儲けなしの原価で送付いたしました。
さすがは、お姉さまです。
第2王女さまも、昨日には、タイタンからお帰りになり、事後同意を得ました。
政府が、怒っておりますよ。
首相さまが、怒鳴りこんでいらっしゃいました。
あとは、よろしく。
不思議なのは、地球発のウィルスだと申しますのに、なぜ、火星製造のお薬が出てきたのでしょうか。是非とも、ご教示くださいませ。』
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