『火星短信』 10
火星行政総監極秘通信
地球大統領あて
『火星の『ξ』から、話し合いには応ずる、との連絡がありました。
タルレジャ王国の巫女様の力は、侮れないことは、確かであるらしいです。
しかし、我々に有利な結果が出るのかどうかが、問題であります。
総監自ら、会談に臨む意向でありまして、地球標準時、21時より、『元祖人面岩』入り口より入り、総監他、6名で、地下に向かいます。
案内人に、ダレル総大使が立つとのことであり、合意する、しないは別として、異常事態は、まずないと、思われますが、念のため、次官を指令室に張り付けます。
以上
『タルレジャ王国王女専用通信』
第1王女発
第3王女あて、
『まったく、おばかさんよね。両方とも、やたら、メンツとか、歴史とか言うから、あたくしも、腹が立つわよ。まあ、そうは言っても、これ以上、ほってはおけないわ。わるいけど、ワクチン保管室から、『火星α〓β20』を、先生に渡して、汎用ワクチンを、対象者分だけ、製造なさいませ。できたら、あの、意地悪な地球政府大使に、叩きつけてあげなさいませ。ただし、丁寧に。品格を下げないように。請求書は、ちょっと、盛って、事務局に送付。ちゃんと払うなら、名誉なんかはいらないわ。 おわり。あ、次回、あたくしの演奏会のチケットを、つけてあげなさい。奥さまの分もね。』
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