淀
最後に京都競馬場を訪れたのは2020年の2月9日…といってもそもそも2、3回しか行ったことはないのだが、とにかく結果的に自由に京都競馬場での開催を楽しめるる最後のチャンスに近かったので本当に行っておいて良かった。あの日のメインはきさらぎ賞で、雪が降ってきて新聞が湿るし手が痛いぐらいに冷たくなるしで過酷だったのと、ノーマークのコルテジアが8頭立て7番人気の穴を開けて愕然としたので強く印象に残っている。今思えば前走シンザン記念3着の馬をノーマークというのも…いや、自分の馬券下手は置いておくとして。
京都競馬場といえばあの円形パドックがまず思い浮かぶ。正直言って中心の木の存在も相まって微妙に馬が見にくいのだがそれもまた味であった。次にご飯。フードコートのように色々な店が集まった一角があり、そこで昼食をとるのだが結局カレーとモスバーガーしか食べなかった。これはちょっと後悔している。そして内回りと外回りの合流地点。外回りの下り坂を勢いで突き抜けるのか、じっと我慢してイン突きを狙うのか、騎手たちの駆け引きが最高に面白い。最後に立地。2、3回しか行ったことがない自分が京都競馬場に強い思い入れを抱くのは結局、実家から1時間以内で行けるという「ホーム感」だと思う。阪神や園田にも何度か行ったが行って帰るだけでヘトヘトだし、混雑する梅田を通るのが疲労を倍増させるので完全に「遠出」の感覚になってしまう。だから自然と淀が心のホームグラウンドになる。適度に年季の入った感じもまた趣深いといったところかもしれない。
そんな京都競馬場の改修が始まって1年以上が経つ。あの円形パドックはなくなるし、スタンドなど色々な施設も新しくなるのだろう。一抹の寂しさはあるが、今はそれ以上に生まれ変わった淀の舞台と再開することを心待ちにしている。数多の名勝負を生み出した伝統の競馬場が次の時代にどれほどの興奮を与えてくれるのか、本当にワクワクする。
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