第3話 週末のお買い物
日曜日に、携帯ショップに行った。スマホを買うことに。
前の日の土曜に、親を説得した。あまり乗り気じゃない。どうして、いまさら、スマホが欲しいのか、
しつこく聞かれた。
裏で、すでに親に情報がリークされているなんて、全然知らなかったよ。そんなに、姉妹仲良かったかな。ひとりっ子だから、わからないよ。可愛い妹とか、ラブコメなら、いつもいて、すごいシスコンって、テンプレあるけど、それはない。いないからね。
俊くんが、可愛い女の子に、連絡先をもらっていたんだよって、叔母さんから、親にもう知られてた。
核心のとこ、言わせたいんだろうけど、さすがに言えないし、言わない。さすがに、諦めたみたいだ。
「ところで、あの可愛い女の子の名前はなんて言うの?仲良いの?」
「ふぁっ、、なにをいってらっしゃるの?何のことだか、さっぱり」
すべてお見通しだったのね。必死で隠してたのに。まるで、ピエロだよ。
そんなやり取りを無事、経過して。全然、無事じゃない。
「わたしも顔みたい、写真撮ってきて、いや、実物のほうが、いい、家に連れてきなさい。」
母が、めちゃくちゃな要求をしてきたけど、そんなんじゃないから、って、断った。ほんとのほんとに、そんなんじゃないし。
そりゃ、そういう関係なれたら、いいとは思うけど、釣り合いがとれないよ。ぼくじゃ相応しくない。
スマホは、結局、林檎の名前のついた、スマホにした。よくわからないけど、いいらしい。別に何でもよかったし。
LINEをインストールして、美少女さんのIDを
追加した。初めての友達が、美少女さんだ。
友達なのかな、ほんとの友達なら、嬉しいな。
ピコン。
スマホが鳴った。
「ついにスマホ買ったんだね。よろしくねー」
すぐ既読になった。
なんて返せばいいんだ。まったくわからない。
テストの解答なら、わかるのに、これは、わからん。でも、友達がいないし、相談するひともいない。
考えても答えがでないし、そのまま先送りにした。
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