第0.5話 佐藤舞side その1

 今日もまた知らない男子に昼休みに告白された。

サッカー部のキャプテンらしい。まったく興味ない、ナルシストな男だ。男子に告白は、もう何回されたか、数えていない。


 恋愛とか、まだわからない。好きな男性も、気になるひともいない。告白してくるひと、ほとんどが外見で判断してる、話したこともないし、どんなひとかもわからない。それなのに、告白してくるなんて、気持ち悪い。いつも通り、ごめんなさい。言う言葉は決まっている。イケメンだから、好きになる、そんなことはない。

 

 わたしのこと、なにも知らないのに、見た目だけで判断されてるの、すごく不快だ。わたしの内面を知ったら、どうせすぐに離れていくくせに。自分がされて嫌なこと、するわけないよ。外見で付き合うとか、そういう判断したくはない。好きって気持ちは、まだわからないけど。


 

 1学期の中間考査がこの前あった。数学のテストが返ってきた。今回のは、全然できなかった。理数系の科目は、全然わからない。お手上げだ。


 隣の席の学年トップの男の子、たしか、名前は成瀬くんに、点数みられた。

 めっちゃ恥ずかしい。最悪だ。実は頭悪いって、そんなの言いふらされたら、困るし、口止めしなきゃ。



 隣の席の成瀬くん、いつも1人なんだよね。友達いないのかな、ほんのちょっと気になる。なんか近づくなって言うオーラをだしてる。って、友達が言ってたけど、わかるような気もする。


 頭がいいひとって、少し憧れる。でも、頭悪いわたしじゃ、釣り合いとれないよね。


 でも、偶に視線を感じるんだよね。成瀬くんからの。ひょっとして、好かれてるのかな。わかんない。


 勉強苦手だから、助けてもらえると、ほんとに助かるんだけどなぁ。なんかいい方法ないかなぁ。

 

 わたし、人見知りって訳じゃないし、話しかけて言ってみようかな。なんか素っ気ない態度で、ちょっとだけ、不満だ。いつも、ほかの男子からは、もう少し愛想の良い対応されてるのになぁ。

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