第7話
母方の祖父は長男だったが自分の家を継ぐことができなかった。
祖父の母は幼い祖父を残して亡くなり、すぐに後妻が来てたくさん兄弟を産んだ。
後妻は自分の子に跡を継がせたくて祖父を追い出した。
祖父は自分の家や土地を継げなかったものの、兄弟とは和解し、就職して結婚して自分の家を持ち、父母の位牌を引き取った。
それでも祖父に大きな家の本家の長男になりたかった思いはずっとあったのだろうと思う。
だから、母が大きな農家に嫁げたことは誇らしかったのではないか。
母は自分の父のために生きていたところもあったのではないか?
インド占星術を受けた漫画家の話で、子供はそうと知らなくても親がやりたくてできなかったことをしようとする、といったことを言われていた。母はそれなのではないかと思うのだ。
思えば母は叔父(母の弟)より男らしいところもあった。時代的に女らしくしなければいけないことが多かっだろうが、もっと遅く生まれていればそこは違ったのではないかと思う。
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