第2話
「学園祭の準備が大変でして……」
僕は理沙と【エスプリ】しながら雑談していた。
「学園祭かぁー」
理沙の言葉を聞いて僕は呟く。
「僕が通っている学校ももうすぐ学園祭あるんだよなぁ」
「え!?高校生だったんですか?」
「そうだよー。まぁ学校なんて行ったこと無いけど。僕が通っている学校は普通の一般校。男子校じゃないんだよね。女子しかいないからいけないんだよねぇー。……今ならワンちゃんあるかな?」
僕は若干の期待を込めて呟く。
Vtuber活動、CMなどのメディア出演など、様々なことを僕がしているおかげか、徐々に女性に男性への免疫がついてきた気がする。『きゃー!!!本物だー!!!カッコいいー!!!遺伝子ちょうだいー!!!』となるけど、前みたいに『男だッ!!!ウホッ!!!ブチ犯して子孫残すぞッ!!!ゴリラァ!!!』的な感じで野生化することはなくなった。
ようやく食べる・寝る・S◯X!!!である野生の動物から、気持ち悪いストーカー女レベルにまで進化した。
「えぇ!?男子校じゃないんですか!?なんてことを!?」
理沙の驚きの声が聞こえてくる。まぁ驚くよねぇ。この世界で男子は男子校に行くというのが常識だ。
「ふっ。僕は常識に縛られないのだよ。普通に高校行くとか面倒だったし、勉強する意味なんてないだろうと思って行ってなかったんだけど、最近色々なことをやっているから、少し勉強とかもちゃんとしたいんだよね。それに学園祭とかにも興味ある。ちょっと学校側に掛け合ってみよ」
「同じ高校だったら……」
「いや、流石にそれはないでしょ」
「何処の高校か教えてくれませんか?」
「それはちょっと。個人情報だから。絶対高校に張り込むでしょ?」
「うっ……やっぱ私なんかに教えてくれないですよね……」
「別に君だけじゃないけどね?それで?学園祭ってどんなことやるの?」
「えっとですね……私のクラスはメイド喫茶やりますよ」
「もしかして……僕がメイドコス好きって言ったから?」
「はいそうです」
僕の言葉に理沙は即答する。
……そっかぁー。あらためて思うけど僕の発言力、発信力って異常なんだなぁー。どっかの国を滅ぼしてほしいって言ったら滅ぼしてくれそうなまでだ。
発言には気をつけないとだね。
……学校、高校。……高校かぁー僕ってば結局卒業したんだっけ?ちょっと転生した影響と、もう随分前のことだってこともあって、少し記憶が曖昧なんだよねぇー。
「それでですね……」
「うんうん」
僕と理沙は他愛もない雑談をしながら過ごした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます