第19話

「寝取られ、か……」

 

 その言葉を聞いて僕の隣に立っている和葉が意味深に頷く。

 ……何?何の頷き?


「そういうことね。あなたたちが平然と男の人の護衛も勤めていると聞いて不思議に思っていたのだけどそういうことだったのね」


「はい。そうです」


 和葉の言葉に護衛の人が頷く。


「そうでもしない限り護衛なんて勤められないのですよ。私達は幼少のときよりずっとその訓練を受けてきているのです」

 

 ……護衛をこなすために幼少の頃から英才教育を施すということか狂ってんだろ……。しかも失敗しているし。この人僕を襲ったし。一回そのシチュで、何をとは言わないが、まぁ何かを擦りもうしたけど。

 やっぱりマッチョでムチムチなお姉さんはエロい。エチエチだ。

 僕はエチエチなことを考えている間にも、和葉と護衛の人はなんかシンパシーを感じたのか、頷き合っている。


「あなた、名前は?」


「はっ。私の名前は天音。佐倉天音と申します」

 

 護衛の人、天音さんが綺麗な礼を僕らに見せる。


「なるほど。天音さんですね。では、賢人の護衛をよろしくおねがいしますね」


 和葉が天音さんに礼を返す。


「はい!任せてください!」

 

 和葉のその言葉に天音さんが強く頷いた。


「ほら」

 

「わっと!?」

 

 いきなり後ろから和葉に抱きしめられる。


「はぅん!!!」

 

 そして、その様子を見ていた天音さんが頬を真っ赤に染め、恥ずかしそうにもじもじしだす。

 ちなみに下半身からは何もでていない。

 良かった。和葉のあの謎の体質。無限汁は和葉だけのものなんだね。

 ちなみに今の和葉の下半身からはぬるぬるとした液体が漏れている。


「これはその報酬ね。一杯配給を上げるわ」

 

「ハァハァハァハァハァ」

 

 和葉は僕のことを持ち、スリスリとほっぺを擦り合わせる。

 和葉の温かな体温が僕の方まで伝わってくる。


「……他の人のために僕とイチャイチャするの?僕は手段でしかないの?」


「あ!いや、そ、そ、そ、そういうわけじゃ!?」

 

 僕の言葉に和葉は動揺しだす。タジタジだぁ。


「ふふふ」

 

 僕はそんな慌てふためく和葉を見て笑みを浮かべる。

 可愛いなぁ。

 ……和葉の方から迫ってきてくれるのも、いいな。

 普段、和葉は恥ずかしいのか僕とあまり迫ってこないこないから、基本的に僕から和葉に迫っている。

 受け身も良い……。

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