第17話
「お部屋までお供します」
「あ、うん。ありがと」
僕が暮らしているマンションの前にまで来て、車から降りた僕に護衛のうちの一人が僕と一緒に降りてきてくれる。
「あの、許していただきありがとうございます……」
あの日。
僕が婚活パーティーに行くことになった日。僕が政府の人間に拉致された日。
その日に僕が体をまさぐるというセクハラをした結果、理性がパンッ!された降格処分を受けてしまった女性が僕に向かって頭を下げる。
一度、降格処分を受けてしまったが僕のお願いを受け、降格処分が撤廃。職務に復帰したのだ。……ちょっと早くない?仕事。
「あぁ、全然大丈夫ですよ」
僕は護衛の女性の言葉に笑顔で返す。
「ありがとうございます!」
もう一度お礼を言ってから護衛の女性は頭を上げる。
……大きい。改めて自分の前に立たれると目の前の女性の背の高さに圧倒される。
護衛の女性は何もかもが大きい。
180cm超える身長に、結構大きめな和葉の胸を軽く越えてくる巨乳。
体を弄った感じ、体もよく鍛え上げられ筋肉質だった。
身長が高くて、マッショでむちむちなお姉さん。……良き。
「じゃあ行きましょうか」
僕は護衛のお姉さんと二人。
エレベーターに乗り、最上階まで向かう。
ピンポーン
家の前まで来た僕はインターホンを鳴らす。そして、ピンポーンというチャイムが鳴り、和葉が出迎えてくれる。というのを想像する。
だが現実は違う。
僕がピンポンを押すよりも早くドアが開かれる。
「おかえり」
中から出てくるのは和葉。
え?ピンポン僕はまだ押していないんだけど?
ちなみ和葉は今日。僕についてきて貰わなかった。政府が護衛をつけてくれるというのにボディーガードとして自分の婚約者を連れていくというのに抵抗があったのだ。この世界じゃ普通の事かもしれないが、前世の価値観を持っている僕からすると、仕事場に自分の婚約者を連れて行く、というのに『強い忌避感を抱いた』のだ。
「ちょっと待ってね。もうすぐ夜ご飯が出来上がるから」
和葉の言葉。
確かに部屋から美味しいご飯の匂いがしている。
……ずっと玄関の前で待っていた。というわけではないのだろう。ますます意味不明だ。
まぁ、和葉だからそういうこともあるのだろう。
「では、私はこれで」
護衛の女性が一礼する。
「あ、ちょっと待って」
「はいっ!」
護衛の人に和葉が声をかける。
「夜ご飯を多く作りすぎてしまったの。良かったらどうぞ」
「へ?あ、いや自分は職務中のものでして」
「いいじゃない。男の子との食事以上に重要な事柄なんて無いわ。お世話になった人なんだし、ちゃんともてさなきゃ。ささ」
和葉が強引に護衛の女性を中に引き入れた。
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