第22話
「ごめんねぇぇぇぇ。私が私が私が買い物なんていう雑事を行っていたせいでぇぇぇぇぇ」
「大丈夫だから。ちゃんと助けてもらったから。それに買い物は雑事じゃないから。めちゃくちゃ大切な事柄だから。買い物を軽視しないで?」
僕はお母さんに抱きつかれ、めちゃくちゃ謝られていた。
ちょ、ちょ、ちょ、マジで離れて?
俺のエクスカリバーがエクスカリバーしてしまうから。
僕は割と切実な願いを心のなかでつぶやく。
本当にやばいよ。
暴走するよ?前世と今世。二人の人生を生きし童貞の性欲が暴走するよ?
ウゥゥーーーウゥゥーーー
下の方から聞こえてくるパトカーの音が唯一僕の理性を保つものだ。
覆面をかぶった三人の女性は警察に連行されていった。
……なぁ。
あいつら。
亀甲縛りのままだったぜ?亀甲縛りの状態でパトカーの中に打ち込まれていたよ?酷くないか?酷くないのか?
これが普通なのか?
手錠の代わりに亀甲縛りにされてパトカーに乗せられ、運ばれていくというのが当たり前なのか?
んなっ馬鹿な。
僕はちょっと色々と信じられなかった。
マジで?
本当にそうなん?亀甲縛りがナチュラルなん?……やっぱちょっとこの世界は俺にはまだ早いわ。
ちょ!神様!なんで男女比1:10000なんですか!いくらなんでも偏りすぎです!
女の人口が1億2000万人なら、男の人口は12000人です!……改めて見ると少なぇな!?銀の盾にも行かないよ!
男女比1:30くらいでよかった。
それに今でも男の出生率は落ちているからね……。一体この世界はどうなってしまうんだい。
「もう二度と離さない!もう海外の方になんて行かない!」
「ちょ!それは困る!」
僕はいきなりとんでもないことを言い始めたお母さんの言葉を否定する。
「なんで!」
「仕事はしてよ!?お金は!?現在の生活が維持できなくなるのは嫌だよ!」
それに毎日お母さんが家にいたら僕のエクスカリバーは本格的に耐えられないだろう!それにティッシュの処理が色々と大変になるでしょうがぁ!
冗談じゃない!
「僕は平気だからちゃんとお仕事には行ってきて!」
「でも賢人ちゃんが危ないし。またこんなことになったら!」
「大丈夫!もう二度とあんなことがないように気をつけるから!僕も!ね?」
「うー……」
不満たらたらという表情だが、なんとか納得してくれた気がする。
「……それで、あなたは一体何者ですか?うちの賢人ちゃん何をしようというのですか?」
なんとか納得してくれたお母さんはずっと僕達の横に立っている配達員のお姉さんに視線を向けた。
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