第17話

 僕は水面とド変態委員長と一緒に【エスプリ】のクエストをこなしていく。


『暇や』


『真面目にやれ。雑魚』


 クエスト中暇とかぬかしやがったド変態委員長を罵る。


『えー。だって変態仮面が強すぎて仕事ないよ。そうだ!チャットHしない?』


『パンツ脱いだ。なにそれ?』


 僕はHという単語に反応した。


『え?知らないの?』


『うん。知らない』


『えっとね。まぁ簡単に言うと、ちゃっとで官能小説みたいにえっちい言葉を書いて送るみたいな?男のオ◯ニーしているところの声とかね!』


『なるほどね。いいじゃん!やろっ!野郎の自慰行為になど欠片も興味ないが。まぁまずはお手本ということでド変態委員長にお手本を見せてもらおうじゃないか』


『任せて!』


 ド変態委員長は長い間沈黙する。

 え?もしかして今全部書いているところ?


『あー。あん!あん!あん!ああん!いい!そこ!もっとぉ!ふー。あーあーあーヒッヒッフー。あぁぁぁぁ。いい。もっと。ん。いく。いく。いくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅう!』


 ……。

 …………。


『下手?』


 僕は率直な感想を告げる。

 あとなんか途中出産のときの掛け声入っていなかったか?正気か?なんだ?この世界においては男がオ◯ニー中に出産するんか?


『えぇー。そこそこ自信あるんだけど。最後のいくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅう!のところとか』


『いや。別に上手くはないでしょう。下手というほどではないとは思うんですけど』


 え?そんな?普通に下手だろ。最後のいくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅう!なんて実際にオ◯ニー中に言うことないだろ。

 オ◯ニーは俺の専門職やぞ。実際は知らんが、オ◯ニーでそんな事言うことはない(悲しき童貞の断言)。


『いいだろう。ここは一人の男としてね。完璧なオ◯ニーを見せてやろうじゃないか』


『おっ!待ってました!』


 ド変態委員長がわざわざ意味もなく大魔法をぶっ放し、場を盛り上げる。

 おい。MP無駄使いするなや。


『ちょっとズボン脱ぐ』


 僕はズボンに手をかけ、下ろす。

 さっき致したばかりだが……、童貞の悲しき性欲を舐めてもらってはぁ困る!

 パソコンの設定をいじり、マイクを持ってくる。

 音声による文字入力。

 これで完璧だろう。

 実際にオ◯ニーしているところの音声をダイレクトに打てば完璧と言うものだろう。

 僕は片手でエクスカリバーを握り、片手でマウスを掴む。

 ちょ。オ◯ニー中にゲームするのはむずぃ。


『じゃあ、行くぞ。男のオ◯ニー特と聞くが良いわ!』


『キャラへの入りがすごいですね……』

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