第14話
「ん……はふぅー」
普段なら僕が食事するとき以外は沈黙が続くリビング。
そんなリビングに今日は様々な音が入り混じっていた。
まずは僕が普段見ることがないテレビの音。
……テレビに写っている人全員が女性っていうのには未だに違和感がある。
そして、お母さんがヨガをやっている音だ。
お母さんの吐息とスマホから出るヨガの先生の声と音楽。
「ふむ……」
僕は足を組み、そんなお母さんの様子を見ながら座る。
「美味しい……」
僕はレモンティーを口に含む。
ちょっと股間の辺りが痛い。
いや、ちょっとにあらず。
かなり痛い。
お母さんの年老いてもなお衰えぬすべすべでモチモチとした弾力のあるお肌に汗が流れる。
服に収められれているおっぱい!がはち切れんばかりに存在感を主張し、狭いよ!ここから出して!と、僕に訴えかけてくる。
いいだろう……僕が今すぐに開放してあげよう!
心のなかで僕と僕の僕は無双する。
エクスカリバーがエクスカリバーしている。
最早僕の視覚と聴覚はテレビを捉えていない。お母さんにのみ注がれている。
お母さんのスラッとした体躯……ふむ。良き。
僕はムッチリとした女性のほうがエロくて好きだが、スラッとした女性も素晴らしいものだな。
「そんなに見てどうしたの?賢人ちゃんもやる?」
「ふぇあ!?」
僕はいきなり話しかけられたことに動揺し、変な声が出る。
「ん?あ、うん。そう。僕もやってみようかなぁ」
「ほんと!じゃあ一緒にやろっか。こっち来て」
ふむ……。どうしようか。
荒ぶっている我がエクスカリバーを。
……思い出せ。
あの日のことを。初めてお外に出た日のことを。
昔、獣のごとく駆け抜けてきたお姉さんの姿を。
あ、びっくりするくらい萎えたわ。
僕は組んでいた足をとき、お母さんがヨガをしていたヨガマットに向かう。
お母さんの汗の匂いが僕を包み込む。
やばい。エクスカリバーがまたエクスカリバーしようとしているよ。
「じゃあとりあえずこのポーズを取ってみて」
「りょーかい」
僕はお母さんの姿を見様見真似で真似する。
……ふむ。エロい。
こんな感じか?
とんでもない邪推を頭に巡らせながらそれっぽいポーズをとる。
「あー。ちょっと違うね。私が直してあげる」
お母さんが近づいてくる。
それと同時にお母さんの汗の匂いも。
お母さんの豊かなおっぱいが僕の体に触れ、汗が僕の柔肌を撫でる。
ふひゃ。エロい。
僕がそんなことを考えている間にお母さんは僕のポーズに手を加えていく。
ん?……あれ?
ちょっと待って。
痛い痛い痛いィィィィイイイイイイイイイ!
「いや、ふぇあ!?にょ!?痛い!待って待って待って!ちょっと待って!?」
「だーめ。これも賢人ちゃんの健康のため。いつも引きこもってばかりだと体を壊しちゃうよ?」
「ふぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ!」
僕の煩悩は失った。物理的に消された。
痛い。痛い。痛い。
痛すぎるんだけど!?僕の体硬っ!
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