第七話 おお、クトゥルフよ、死んでしまうとはなさけない
7-0
◆
「御尊き主よ、微睡みより目覚められよ」
ふと意識を取り戻すと、そこはいつものルルイエの祭壇の上でした。
「不遜なること畏れ多いながら、件の人間を如何にすべきか賜りたく……」
目の前にはダゴンが首を垂れて何か言わんとしていますが……クトゥルフの心はすっかり九十郎が心配でした。
「ああ、ダゴンか。うん……なんであったかな?」
「は。あの人間の男が宣った言が真ならば、我らはそれに備えねばならぬかと……」
ダゴンはあれこれ話をしているようですが……クトゥルフの意識はまだ夢の中でした。
……あの後、どうなるんだ……気になる。
「という意を取り入れ、まず手始めに……」
「うん。悪いんだけど、もう一度寝るわ」
「は? い、いえ、お待ちを。恐れながら……」
「それどころじゃないねん! ええから寝かせろ! 話は、起きてから聞く!」
「お待ちを! 今しばらくお待ちください、我が主! 我が……」
「いいや限界だ。寝るね!」
突然のことに困惑するインスマスやダゴンを他所に、クトゥルフは今一度九十郎へと戻っていきます。
先ほどの場面の、直後へ……
◆
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます