12月24日

 今日はクリスマスイブ。

 浮かれたカップルや家族が町を闊歩している。

 そんな中、俺は暗殺を頼まれた。

 相手はシロサイだ。

 とはいえ、百発百中の俺の腕前が落ちる、などという噂は聞きたくない。

 シロサイとの一騎打ちだ。

 俺はカクヨムコン参加者の照井てるいを撃ち殺すと、すぐさま横に向き直る。

 そのスコープの先にいたのはシロサイ。

 引き金を引き合う。

 一発目は互いに外した。

 俺は陰になるよう、壁の側面に隠れる。

「君とは一度話してみたいと思っていたよ、シロサイ」

 聞こえていないだろうが、声をかけてみる。

「やはり聞こえいないな」

 確認するまでもない。距離は七メートルほどだろうか。とはいえ、遮蔽物がある。

 俺は壁に隠れながら、シロサイを狙う。

「みつけた」

 小さく呟き、引き金を引く。

 発射された銃弾は風の抵抗をうけ、速度を落としながらシロサイの眉間に吸い込まれていく。

「……やったか?」

 崩れ落ちるシロサイ。

 俺はほっとした気持ちになり、ライフルを下ろす。

 シラヌイとセバスチャンに連絡を入れ、逃げる。

 そろそろ、この仕事も潮時なのかもしれない。

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