12月23日

 クリスマスの陽気にあてられ、賑々しくなる町。

 その中で俺はギターケースを抱えて夜道を歩く。

 こうしている間にもシロサイは俺を狙っている。それが分かる。

 というのも、さらにシラヌイがシロサイを特定し、観察しているからだ。

 俺のあとを追うシロサイ、シロサイのあとを追うシラヌイ、といったように互いのことを警戒しているのだ。

 この町中でしかけることはないだろう。

 今までカクヨム参加者を暗殺してきたのはすべてシロサイの手のもの。

 彼は俺が暗殺するのを盗み見て、その行動パターンや逃げる経路を入念に調べていたのだ。

 まったくやられたよ。

 まさか依頼主が暗殺者だったなんて。

 そいつが俺の行動を観察し、いつ引き金を引くのか、準備していたのだから。

 灯台下暗しとでも言うべきなのか。

 俺の行動は筒抜けだろう。

 さて。どうしたものか。

 とりあえず、今日は攻撃されないだろう。

 問題は明日以降だな。

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