12月7日

 昨日は散々な目に遭った。

 しかし今日は明理と一緒にプールにいく予定になっている。

 こうして普通の高校生らしいことをするのも任務のうち。

 暗殺者は誰にも正体をバレてはいけない。

 最近入ってこない暗殺の依頼。どうなっているのだろうか?

 だが、今はこの瞬間を楽しむべきなのかもしれない。

 俺は明理と対峙し、水鉄砲で応戦する。

 ここはフジアジ温水プール。

 俺と明理は水着に着替えている。

 明理はしっかりと引きしぼった体つき。端正な顔立ちにはまだあどけなさが残っている。

 俺の水鉄砲は何回か撃っているうちに慣れ、明理を直撃させていく。

 プールも一通り楽しむと、俺はベンチに座る。

「やっぱり本業には勝てないか」

 あはははと笑う明理。

「待て、本業とは?」

「だって暗殺者でしょ? 知っているよ」

「なに!?」

 まさかこの小娘は拳銃をしまえない水着にしてから、殺そうとしているのか!?

「用意周到だな。だが、俺の正体を知ってしまった以上、生かす訳にはいかない」

「待って待って! わたしは味方よ。安心して」

「何?」

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