12月6日

 俺はアブラギットギット研究所に潜入する。

 そこには複数のスキアが試験管の中に詰まっていた。

「なるほど。シラヌイの言う通り、ここが拠点になっていたか」

「誰だ!?」

 誰何すいかの声を上げたのは警備員だ。

 この場所、この実験を知っているのか、知らないのか。それは重要ではない。

 さいわい狭い通路であったから、俺は上に逃げた。

 だが、冷や汗は止められない。

 警備員が去ろうとしている。

 もう少しだ。もう少しで去る。待ってくれ。俺の汗!

 必死に懇願しているが、無情にも汗は警備員の帽子に落ちる。

「ん? 水?」

 疑問に思った警備員が上を向く。

 と同時に手刀で気絶させる。

『こちら杉本すぎもと御手洗みたらいなにかあったか?』

 無線だ。マズい。侵入者がいるとバレてしまう。

 俺は慌ててその場から立ち去る。

 潜入捜査は終わりだ。


 しかし、スキアの倒し方、製造理由は分からなかった。

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