第18話 強敵、ドライディノス!

 メレディスが、ドライディノスとかいう真っ黒いロボに。

 その図体は、ちょうどダイデンドーと同じくらいかもしれない。

 それでも、パワーはあっちのほうが上かも。


 一気に、形成が逆転してしまったな。


「けえい!」


 ドライディノスなるロボットが、剣で突きにかかった。

 小さいサイズ時より早いとか反則だな!


「わった、っとぉ!」


 後ろに下がる。


 かわしたと思ったのだが、わずかに当たってしまった。


「痛ぅ!」


 切れた先から、電流がスパークしている。

 この世界で、初めてまともに受けるダメージだ。


「見たか、これがドライディノスの真の実力だ!」

「そうかよ。だが、こっちだって負けるかよ! リオ!」


 俺の声に、リオとハンドレオンが反応する。


「はい。お待ちしておりました!」

『合体ですね!』


 もちろん。


「チェンジ、ダイデンドーッ!」


 俺の叫びとともに、合体シーケンスが始まった。

 リオやレオンが戸惑っていた最初のときより、スムーズに合体が進行する。

 ドライディノスに反撃させるスキも与えない。


 合体の後、例のごとくリオを体内へ吸収する。

 リオのドレスが、足元から順にパイロットスーツへと変化した。


「ダイ、デン、ドーッ!」


 全ての合体プロセスを終えて、名乗る。


 肩に受けたキズも、リオを取り込んだことで一気に回復した。


「さっそく、ミサイルをお見舞いしてやるぜ!」


 リオをエネルギーリアクターとしたおかげで、ガス欠だったミサイルの補充も数秒で完了している。


「ぬうう!」


 俺は、敵陣に向けて無数のミサイルを放った。


「させるか!」


 ドライディノスが、剣を振り回してミサイルを破壊していく。


 残ったミサイルは数と勢いをそのままに、モンスターの群れへ着弾した。


 とはいっても、爆発はしない。

 破裂だけして、魔物に直接的なダメージは与えなかった。


「なあ、またしても!」


 今回撃ち込んだミサイルは、トリモチ型である。


「ひいい!」

「動けないぃ!」


 ネバネバの液体によって、魔物たちの自由を奪ったのだ。


 その間に、ドワーフやDDDの面々が敵を撃滅していく。

 そちらへトリモチは飛ばしていない。


 敵は、ドライディノスだけじゃないのだ。

 とにかく、数を減らす目的がある。


電神剣でんじんけん!」


 俺は、腰から長い直剣を射出した。


「ゆくぞ! せりゃあ!」


 剣を手に、俺はドライディノスへ斬りかかる。


「ぬうお!」


 大剣同士の斬り合いとなった。数匹の魔物が巻き添えになって、俺の剣で両断される。


 剣術においては、ドライディノスの方に分があるか。だったら……。


「くらえ!」


 大振りに、俺は剣を振り回す。


「ムダなあがきを……なあ!?」

「ナックル・チェーン!」


 俺はナックル・チェーンを、トリモチだらけの地面へ向けて発動した。

 地面をえぐって、トリモチをドライディノスへ飛ばす。


「くうう!」


 剣に熱属性をまとわりつかせ、ドライディノスはトリモチを溶かしてしのぐ。


「なんと、トリッキーな技を!」

「こうでもしないと、あんたに勝てそうにないんでね!」


 利用できるものは、何でも使う。 


[武装に関しては、こちらの方が手数が上です]


 そのようだ。ドライディノスの武装は、剣一本のみらしい。

 それでもとてつもなく手強いが。


「つっても、決定打はねえ!」


 ダイデンドーの火力を持ってしても、ドライディノスにキズを与えられるか。


[大技は使わないのですか? リオ様がいれば、それなりの大技も耐えられるかと]


 まあ、普通はそう考える。


 いくらリオをリアクターにしているといえど、燃料不足に陥るのは避けたかった。


 自分の力で、どこまでやれるのかも試したい。


「それになぁ」


 メレディスに関する、ジョイスの反応も気になっていた。


「スキあり!」


 ドライディノスの剣が、俺の肩を斬ろうとしている。


 おっと、思案している場合じゃない。今は戦闘中なんだ。


 瞬時にこちらも反応し、つばせりり合いに。

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