第147話 ウィンを、マッサージ

「ガルド様と一緒にいて──私は変わりました」


「そうかな? ウィンのおかげだよ」


「そんなことありません。ガルド様が私を勇気づけてくれて、力をくれて──私はもう一度戦うことができました」


「こっちこそ、俺だってウィンから力をもらっているよ」


「そんなことありません。私が、ガルド様に力を与えているなんて──」


 ウィンは、あわあわと手を振って否定しようとする。

 そんなウィンの頭を優しくなでて、ぽふぽふした。


「そんなことあるよ。ウィンがいつも優しくしてくれて、尽くしてくれたからこそ、つらい時でも頑張ることが出来た。戦うときウィンが後ろから支えてくれたからこそ、俺は勇気を出して戦うことが出来た。それは、誇っていいよ」


「あ、ありがとうございます」


 コクリと頷いた。

 心から思っているんだろう。こんな俺のことを、ここまで思ってくれているなんて。


 そして、ウィンは再びソファーに体重を傾ける。

 やっぱり、疲れているのだろう。何か、してあげた方がいいかな?


 そう考えて、話しかけてみる。


「何か、してほしいことなんかない?」

 そして、耳を疑うような言葉を口にした。


「その、マッサージを、してほしいのですが」


 マ、マッサージ。

 まさか、そんな言葉が出てくるとは──。


 どう返せばいいか、戸惑う。確かに、何かしようとは言ったけど……。

 マッサージってことはウィンの身体に触れることになる。


 何度も──。

 正直、理性が持つかわからない。ウィンのエッチな場所に触れて発情してしまい、そのまま一線を越えてしまう可能性だってある。


 ほんとうにやったほうがいいのか、考え込む。とはいえ、ウィンだって疲れている。何かしてあげないとという気持ちはある。

 おまけに聞いてしまった俺も悪い。今日くらいは、いいだろう。


 ごくりと息を飲んで、言葉を返した。


「わかった」



「ありがとうございます。では、お願いします」


 ウィンはそのままベッドに寝っ転がってうつぶせになる。


 真っ白な肌の方、柔らかそうな太ももと大き目のお尻がとてもセクシーだ。


「マッサージ、お願いします」


 ごくりと息を飲んで、ウィンの背中を見る。俺の理性、持つといいな。



 そんなことを考えて心を落ち着けていると、ウィンは何を思ったのか信じられない行動に出た。



「あ! 服が邪魔だったんですね、では──どうぞ」


 なんと、ウィンはそのままキャミソールを脱いでしまったのだ。

 白くて、美しさすら感じさせる肌。見えるのは背中だけなのだが、十分色っぽい。


 見ているだけで理性が吹っ飛んで、欲望をむき出しにさせてしまいそうだ。

 いけないいけない──つらいけど我慢しないと。


「じゃあ、よろしくお願いします」


 そう言ってウィンは上半身を裸にしたままベッドに横たわる。



 張りのある、みずみずしい肌。

 女性であることを示す滑らかで、やわらかい体だが、冒険者らしく、引き締まっているところはしっかりと引き締まっている。


 そして、大きなおっぱいは──ベッドに押しつぶされているんだろうなあ。

 とりあえず、マッサージしないと。


「じゃあ、行くよ」


「お願い、します」


 ゆっくりとウィンの隣に座って、そっと肌を出しているウィンの背中に触れた。そして、ゆっくり指に力を入れ始める。


 まずは首のあたりから始まり、次に肩──そこから背中、腰。


 どこも、長旅で疲れているのか筋肉が凝っている。それを、優しく解きほぐすように揉む。


「いい……です。そんな感じで、お願いします」


「わかった」


 ふくらはぎ……。


 冒険者で、いろいろと戦ってきただけあってそれなりに筋肉が這っている。

 それでも、やはり女の子だ、触ってみるとぷにぷにして、やわらかくて気持ちいい。

 優しくもんでいると──。


「あっ、あっ、あっ、気持ちいい……です」


 とても気持ちいのか、ウィンは顔を真っ赤にして喘いでいる。


 俺のマッサージで喜んでくれているのは嬉しいなんだか、よからぬことをしているみたいだ。

 まあ、他人から見ればよからぬことなんだろうけど……。



「ああ……あ、あ、あん」


 軽く自分の体重を乗せて、少しずつ力を込めてウィンの身体のぜい肉を揉んでいく。

 そのたびに、エッチな喘ぎ声を出してくるウィン。


 それくらい、マッサージを気持ちよく感じているのだろう。エッチな意味ではなく……。


「き、き、気持ちいい……です」


 ウィンの喘ぎ声のたびに、俺の理性が少しずつ溶かされていくような感覚。

 なんというか、どんな激戦よりもつらい我慢を強いられているような気がする。


 どの部分も、やわらかくてフニフニとした感触。身体全体で、俺を誘惑しているみたいだ。


 何とか、一線を越えることなくマッサージを終える。

 大きく息を吐いて、ベッドに寝っ転がった。


 ウィンの身体に触れながら、手を出さずにマッサージをする。本当に疲れた。

 少しの時間寝っ転がった後、起き上がってウィンの方を見る。


「ガルド様、ありがとうございました。とても気持ちよかったです」


 そう言ったウィンが起き上がり、こっちを向いてきたのだ。上半身が裸のまま。ずっとマッサージを受けていて、忘れていたのだろうか。

 たゆんと、大きなおっぱいがウィンの反応に合わせて揺れる。片手じゃ掴みきれないくらい、たわわに実った胸。ついつい目線が行ってしまう。それはいけないことだをわかっていても。


 ウィンの身体が、すべて──。

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