第91話 アイリス、やけ料理する①
カイル兄様からダンジョン行きの許可が出なかった私は、調理場に向かった。
「ゾイルさん、マキさん。手伝って」
「「ははい」」
すごい剣幕で調理場に来た私に戸惑いながらも二人は返事を返してきた。
「まずは、小田巻き蒸しを作ります」
まず大き目の鍋に水を大量に入れて、沸騰したらうどんを投入して茹でる。
次に卵を溶いて、 だし汁(粉末の鰹だしを溶いたもの)、醤油、みりん、塩を入れてよく混ぜ、プリンの時もやったが茶こしで漉す。
「アイリス様。この粉末は何ですか?」
「それは、だしの素だよ。それを決まった量のお湯で溶くと簡単にだし汁ができるんだよ。
今回は、魚の鰹を使った鰹だし、他にもコンソメや昆布だしとかあるからよかったら使ってもいいよ。
ここに出しておくからね」
「これはカイル様は知っているのですか?」
「知らないよ」
「そうですか……」
それ以上は、何も二人とも聞いてこなかった。
茹で上がったうどんを湯切りして器に入れ、うどんの上に食べやすい大きさに切った鶏もも肉、椎茸、三つ葉を入れ、上から卵液を流し込む。
「プリンの時もそうだったけど、表面に泡が残ってるとスが入りやすいから気をつけてね」
「「はい」」
深鍋に器を入れ、器の1/2が浸るくらいお水を入れ、沸騰したらアルミホイルで器に蓋をして、器を鍋に入れ鍋に蓋をして十分~十五分くらい加熱。
次に火を消して、余熱で十分蒸して完成。
うどんを入れたために器は大きいので、一回では作りきれないので、一回に三つ器を入れて、六回くらい同じ作業を繰り返した。
何度も繰り返すので、先に完成したものが冷めてしまうので、完成したら無限収納に入れていく。
それからジャガイモの冷製ポタージュスープ、ドラゴンステーキにステーキソースを数種類。
オーク肉の山賊焼きにカレー南蛮そば、マジック松茸の土瓶蒸しに炊き込みご飯。
焼きマジック松茸に、天ぷらにフライ。
チョレギサラダなどサラダ数種類を次々に作っていった。
少しスッキリしてきたかな。
そんな風におもっていると二人の会話が聞こえてきた。
「作業は丁寧ですが、今日のアイリス様は荒れてますね」
「そうだな。うさを晴らすように次々に料理を作っていっているな」
「二人とも何か言った?」
「「何にも言っておりません」」
二人にあたるのは、違うのだが今は、ちょっとしたことにイラっときてします。
二人ともごめんね。
「まだまだ作るわよ」
「「はい」」
二人の顔をには、これだけ作ったのにまだ作るのかと書いてあるが、二人は余計なことは言わず返事だけをした。
次は何にしようかな……まだデザートは一つも作ってないからデザートにしよう。
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