第18話 暑い、あれ作ろう②
暑さをしのぐ魔道具を作って、快適になったから次は、食べ物系かな。
「暑い日にと言えば、ビールに枝豆」
「アイリスお嬢様、枝豆はわかるのですが、ビールとはなんでしょうか」
「ビールっていうのは、お酒だね。炭酸がシュワシュワしてて、喉越しがいいんだよ。暑い日にピッタリなんだよね。寒くても美味しいけどもね」
「アイリスお嬢様、前世のご記憶があっても今は、三歳児なのですからお酒を飲むのは、ダメですよ。
ビールとは、エールのことだったのですね」
わかってますよ。前世でも成長に悪影響だからと飲んでいい年齢決まっていたのだから……
エールと私の知っているビールでは、発酵温度が違ったり、エールは上面発酵で、ビールは下面発酵だし、味も風味も違うのだけど、今は、説明しなくっていいかな。
私が知っているビール、所謂ラガービールを作って広めればいいわけだしね。
考えていたら飲みたくなってきた。
でも三歳児だから飲めない。
これが、記憶持ちの弊害か……
でもここは、異世界だから前世では、成人となる二十歳からだった。
成人年齢は、十八歳に引き下げられるらしいけど、お酒とかは変わらず、二十歳からってニュースを見た記憶がある。
だけどここは、異世界だからこの世界では、早く飲めるかもしれない。
ラノベだと子供のうちからワイン飲めたりとかあったし……期待はできる。
「アリス、この世界はお酒は何歳から飲んでいいの?」
「成人は、十五歳からですが、お酒が飲めるのは、二十歳からですね。
なんと!!お酒が飲めるようになるのは、前世と変わらずか。
しかも、成人年齢が前世より低いから成人してからお酒を飲めるようになるまでの期間が長い。
あと十七年またないと飲みたいけど飲めず、大人たちが飲んでいるのを見ているだけなのか……
前世の記憶があり、前世では、飲んでいたので、普通の子供より辛い。
バレないように飲むか……でも、バレた時にどうなるか……諦めるしかないか。
「飲むのはダメだけど、造るのは成人前でも大丈夫?」
前世の世界でも未成年でも酒造会社で働くことはできるから、子供のうちから働く人が多いこの世界でも大丈夫なはずだ。きっと……
まあ、幼児がお酒を作ろうと思うことはないだろうけど……
「はい。作ることは、成人前でも可能ですよ」
よし、これで飲めないけど、作ることは出来る。
飲んだことないからどんなもんかわからないけど、この世界の料理を考えると期待できないから、美味しいお酒を作るぞ。
将来のために……
「どうされたのですか?アイリスお嬢様」
決意を固め、グッと拳を握ったらアリスさんからそう言われた。
「え えっと……将来、お酒を飲めるようになった時のために美味しいお酒を作ろうと決意を固めてました」
「そうですか…… でも、カイル様に許可取ってからですよ。いつもみたいに勝手に作ってはダメですからね」
「はい……そうします」
今までの行動を思いだし、そんなことしてないなどと言い訳できないので、素直に返事をした。
ビールやお酒は許可取ってからでないと作れないから、今すぐに許可を取らずに作れるものを作ろう。
何がいいかな……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます