第11話 ヤバいやつの襲来


__________キーンコンカーンコン


「っしゃ〜今日の業務全うしたぜー。」


「いやいや今日は疲れたね。」


「ハッハッハ!君たち甘いな!俺はまだ元気モリモリだぞ?」


「うるさいわね、ちょっとは静かにできないものかね、釘本。」


「うぅ、鍵塚よ…いいじゃないか終わったんだからよ…。」


「まぁなんや、みんなお疲れいす!んじゃ下校いたしますか!」


「そうだね、みんな解散しよっか。」


「うし!俺も帰るぜ!…って鍵塚と同じ方向だわ。」


「最悪…。」


「いいじゃないか鍵塚くん!もう俺たちは友達なのだからな!」


「あまり近づかないで。」


「ァァァァァァそんな言わなくていいじゃないか。」


「まぁまぁ、友達の友達は友達っていうし、帰ってみたらいかが?」


「まぁ…伊織くんが言うなら…」


『それはいいんだ。』


皆一同驚いたのであった。


「んじゃボク達は帰るねー。」


「んじゃバイバ」


「ちょっと待てーーー!!!!景一くん!!」


「???どうした?まず誰や?」



「僕と頭脳勝負しようじゃないか!」



謎の人物が俺たちの前に立ちはだかる。


「だからお前は…誰や?」


「僕は宮野真珠と申す!景一くん、君は一体何者なんだ…!?」


「待て待て待て待て急にどうした、宮野。」


「景一くん…君は入学試験合計439点を叩き出した、学校1の天才だと聞いた!」


「え?あっそうなんや、俺結構取ってたんやな。」


知らなかった。入試の点数なんぞ全然どうでもよかったから。もう勉強は勘弁してくれよ。


『ええええ!!!!!』


皆周りの生徒が驚く。

まぁ俺も実際のところ驚いている。

がしかし、こんなにも寝ているやつが実は天才ってびっくりするよな。でも自分を持ち上げたりはしない。決して鼻を高くなんかしない。なぜなら自分の上なんぞ無限に存在するから。


「景一くん!僕はこの学年2位の点数、430点を取ったものである。だから勝負をしてほしい!どっちが上なのか!」


「えーいきなり言われても頭まわんないし、今疲れてるんよ。まぁその挑戦を受けるにしても、今はやめてくれぇ〜。」


「なんなら俺は伊織と帰る約束してるしな。」


「くっ…なら明日の放課後、先生が特別に用意してくれた、中学までの範囲で解ける超難問集で勝負だ!僕は勝つため勉強に勤しむのでさらばだ!」


さっそうとメガネのかけた宮野というやつが帰っていく。


「なんやったんやあれは…てかめんどくせぇわ放課後に頭使うなんてよ!!!いやァァァァァァァ!」


『いやいや、景一くんならいけるよ!』


おぉなりたての友達が応援してくれている。


「マジかマジか、ほんまにせなあかんのかこれは…。なぁ伊織よ、どうすれば」


「ボコボコに叩きのめしてやろうよ!景一!」


目を光らせていて、かなりの乗り気である。


「えぇ…マジか。」


とそのとき、


「いやいや学年トップならいけるよ!」


「松崎くんなら、大丈夫!」


「そんな頭よかったのか!なら自信持ってみろよ!」


クラス中のみんなが応援してくれる。


俺は決心した。胸高々に、


「おう!俺に任せとけ!」


宣言する。


「っと、まぁ今日はそんなことおいといて、みんな帰ろう帰ろう。」


『えいさーーー!!!!』


「さてさて、伊織も帰」


「景一、ボクの家で勉強会しよう!」


「うっそまじかよ…くぅー!っ!でも伊織の家にも行ってみたい欲がある…!クッソ。」


「景一、復習さえすれば頭はいいのだから、ね?」


「うーーーん……わかったよ!行こう。」


「そうこなくっちゃね!」


俺は伊織の家行きたい欲に負けてしまった。

伊織の言っていることを信じて頑張るしかないのだよ。


「んじゃ、行くか!じゃあな!みんな!」


『バイバーイーー!!!』


俺たちは、教室を後にする。

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