第12話 対策練り、の前に①
「っとはいったもののよぉ〜どうすんだよ〜。」
「大丈夫だよ。復習と少し知識を詰め込むだけでいけるはずだよ。」
「いや〜この気ぃ抜けた脳みそにとてもとても。思い出せるかな。まぁやるしかないか。ふっかけられたんやからしっかりこちらも返さんとな。」
「そう!その意気だよ景一!」
「おう!!」
__________
とはいったものの…
(まずいまずい、勢いで言っちゃったけど、ボク男の子家にあげるの初めてだよぉ。ヤバいどうしよう。家あんまり片付いてないし、なんてったってあのハウスキーパーの兄ちゃんがいるからなぁ。どうしようか。)
かなり心の中では焦るボク。
とりあえず家の中になにかあやしいもの(兄ちゃん以外)がないか思い出してみる。
……多分大丈夫そう。
でもどうしよう、ボクの部屋が見られるよ、なんて思われるか心配だよ〜。
__________
「なぁ…おいなぁー聞いてるかー伊織ー。」
「…ん、あぁ大丈夫だよ。」
急にとてもとても真剣な顔で、考えごとをしているであろう伊織に声をかけた。
「いやなんか急に真剣な顔で考え出すからどうしたものかと。せやええこと思いついた。悩みがあるなら、ゲーセンで吹き飛ばそう!」
「まじか、大丈夫なのか?その…勝負。」
「宮野が走り去る瞬間に年号をひたすら唱えてたような気がするんや。やから俺の得意科目、社会やろうと思うんよ。」
「すごい聴力だな。まぁ社会も流れと年号と覚えるとこは覚えたらなんとかいけそうだもんね。」
「やからとりあえずリフレッシュしようぜ笑笑」
「そうだね!…でも今ボクお金持ってないよ。じゃぁ…ボクの家まで着いてきてくれるなら。」
「さぁ全然オーケーなわけだが、まぁ家の位置をしっかり把握しとくためにも行くか。」
「なんかそこだけ切り抜いてみたらただのストーカー。」
「俺はそんなことしねーよ笑笑」
「笑笑、ってことで向かいますか。」
「おう!」
_______
「よしよし、無事お金も持ってきたことやし、行くか!」
「さてさて、ってか景一はお金もってるの?」
「毎日カバンに財布を突っ込んでおります。」
「毎日行くつもりなのか?」
「いつでもいけるように常備しております。」
「景一らしいね。」
「せやろ。ってまぁそれはそうとして、どこのゲーセン行くんや?」
「一応ここから近いのはラウワンかな。」
「よしそこいくぞー!」
「いくぜーー!!」
__________
俺たちは天を仰いでみる。そして、
「っしゃー!!!ついたぜ!」
と俺は叫んでみる。なんというこの幸せな気持ち。New Friendとまさかゲーセンにこれるなんて、もう感無量。
「いやー久々にくるねぇ〜。」
俺たちはラウワンに到着した。
「さてさて、ラウワン来たらまずやることは…?」
「そう!」
『クレーンゲームだよな!!!』
「ってことで行くかぁ。」
「うん、そうだね。」
俺たちはラウワンに足を踏み入れる。
_________
「これとれやすそうじゃね?」
「普通に掴んだらとれるじゃないかこれ。」
「ちょやるわ……っし!!!とれたわ笑笑」
「いいねいいね!ナイス景一。」
「うっし!ほんならクッション系取っていくか!睡眠時には欠かせないよねぇ〜。」
「景一の寝ているところが安易に想像できる。」
「だろ。よしなんかフカフカで且つオタク全開でいきますか。」
「ボクもね、よくマンガ読むから大体わかるよ。」
「オメーさいこうだな!あっ!ええのみつけたわ!これやこれ!」
「ん…ええと、おぉこの感触、サラサラでもちもちしてる…これはボクも欲しいね。」
「んでもって絵がトガちゃんときたら最高じゃねぇか!」
「とってやろうじゃないか!」
「んーでもこのクッションの取り方の最善策がみえねぇ。」
「1回ボクが掴んでみるよ……あぁ、これはアームに力入らないやつだわ。」
「タグいくか、よし100円投資っと……あぁ!ミスってもーた!いやー昔からタグは苦手なんよなぁ。ちょ、伊織やってくれ。」
「任せて、タグはかなり得意なんだよ。よし……おっひっかかったぜ!」
「そしてひっかかりながら持ち上げて…」
「出口寸前で落ちるんかい!あららもうタグ引っ掛けられる場所じゃないよ。よし景一後は任せた。」
「つかむのは俺得意やからな。よし集中集中…っと……おおおお!!ええ感じに持ち上げて…っしゃぁァァァ!とれたぜ!!」
「やったぁ!ナイス景一ぃ!!!!」
「これで解法見つけられたな。よしこの調子でもう一個取るか!」
「やってやるぜ!」
さてさて、もう一個なんなく取ったところで。
「次フィギュアいかね?俺さっき調べたんよ…ここのゲーセン、イレイナのフィギュアが追加されてるんやよ!」
「ナイスイレイナ!それは神だよ。」
「お前もみとんのか!ラノベ全巻持ってるんだぜ?」
「ボクも前有り金はたいて買ったよ。もう全部読んじゃった。」
「まぁ実を言うと俺、最新巻だけ読めてないんだよね。って、まぁそんなことはええねん!フィギュアやろまずは!」
「そうだね、いこう!」
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