人類の永遠のテーマである「悪」と「正義」。
厄介なことに、これらは言葉で定義することが出来ないのです。
皆さんは月の大きさをどれくらいだと思いますか?
「地球よりも小さい」と、図鑑等に描かれている絵を思い浮かべて答える人もいれば、地上から見た景色として「卵くらい」「オレンジくらい」と答える人もいます。
どちらも間違いではありません。
少なくとも、その人が置かれている状況に沿った「正しい」答えのはず。
それぐらい、「悪」も「正義」もあやふやなものなのです。
作者さまは、この凄惨な物語を通して「何が悪で、何が正義?」と、私達に問うているのでしょう。
(よくこれだけの内容をこの短文で……と感心してしまいました)
答えはないかもしれないけれど、考えなければいけない。
祈りにも似た作品です。