第3話
数日前
ジリリリリリリリガンッ
うるさすぎて目覚まし時計を叩き壊してしまった。頭が痛く体がだるい。薬が切れてしまったようだ。
ピンポン
誰か来たようだ。
配達員「宅配です。」
ガチャ。私はドアを開けた。
配達員「モモさんのお宅でお間違え無いですか?」
もも「はい。お間違え無いです。」
配達員「ではこちらにサインお願いします。」
私はサインしない。
もも「ムクいつまでおふざけ続ける気?」
ムク「モモ機嫌悪いね。いつもは乗ってくれるのに。そうだこれ!
はじめから預かった薬持ってきたよ。あとこれも」
そう言いとムクはカバンから薬とクサフグの毒を取り出して私に渡した。
ムク「そういえばあいつ殺したじゃん。誰だっけあの大臣」
もも「殺したね」
ムク「職場でもすごい人気だよ。あんな奴死んだ方が正解だって」
ムクは笑いながら話している。
久しぶりに会った友達と話をした。
さらに数日前
はじめ「にとただいま。はいコーヒーあげる」
はじめが帰ってきた。
にと「はじめお帰り。ありがとー」
俺はももの薬が切れていることを思い出した。
にと「はじめ。ももが薬切れそうだって」
はじめ「え!もう?この前あげたばかりだよ」
そうだ。確かにこの前あげたばかりだ。以前よりも薬の消費が増えているのだろう。
ももの体調は間違いなく悪化している。俺たち4人の中でももが一番薬の消費量が多いのだ。
にと「はじめ聞きたくないと思うけど聞いてね。ももの体に脈が測れる装置つけているけどずっと高血圧なんだよ。ももの体調は明らかに悪化している」
俺たち4人は薬を服用しないと生きていけない。俺たちの友はみんな死んだ。俺たちはある施設で国防軍の兵士になるための特別な研究をされていた。子供たちは最初は2000人いた。
この子供たちは最終的に10人になり他の子どもたちは薬に耐性が無く体を壊して死んでいったのである。
死んだ子たちの墓は俺たちが建てた。いや、ももがお墓を建てようと俺やはじめ、ムクに言ってくれた。
その墓は研究所の俺たちが暮らしていた建物の横に建てた。
施設を卒業いや施設が閉鎖されてからは俺を抜かして9人はそのまま日本国防軍に入った。
それから数年後、俺とももとムクとはじめが再開した。他の6人の行方はわからない。
はじめ「また仲間がいなくなるのは嫌だ。俺はみんなを治すために製薬会社作ったのに!これが全部終わったらみんなでゆっくり過ごすんだろ。俺がみんなに迷惑をかけた分、何があってもみんなには絶対に長生きしてもらうからな」
はじめはそう言い残しどこかに行った。
俺も自分がいま何をしなければいけないのかを考え仕事に戻った。
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