第2話
それから数日後驚くべき内容の動画が動画共有サイトにアップロードされていた。
「初めまして。正義のヒーローハクで~す。今日この動画を撮ったのは私がいま巷で話題のネットニュースの情報提供者であることと次の情報の日本国国会議員の佐英伯千春(さえいきちはる)先生の公開処刑の為です。」
そこには椅子に座り目隠しされ手を後ろで固定されている佐英伯千春先生であろう女性が映っていた。
ハクと名乗る人物は狐のお面をつけておりフードをしているため男性なのか女性なのか判別できない。
声で判別するなら女性だと推測される。それに明るい声をしているため楽しんでいるのだろう。
ハクは何かを女性に飲ませ始めた。女性は「苦しい」「痛い」と漏らした後、口から血をまき散らしながら「イタイイタイ」と叫んでいたが途中で話さなくなり最後には動かなくなった。
ハクと名乗る人物が壁に「あと、4人」と書いてこの動画が終わった。
またネットニュースに記事が出ていた。この記事にはやはり汚職の内容や選挙での不正、殺人の内容まで書いてあった。
世間はあの人は死んで当然など正義のヒーローハクがやった行動に関して称賛の声が数多く上がる。
確かに今回の事件でも佐英伯千春は被害者であるが汚職や選挙の不正、殺人まで行っているとなればどっちが被疑者かわからない。
今回の被害者は見つけるまでにかなり時間がかかった。遺体が発見された場所は東部方面ではあるが私が管轄している第2区域ではなく第1区域で発見されたのだ。
それに動画が投稿されてから発見まで1週間空いたが死体が腐敗していなかったとも報告を受けている。
分析班が動画投稿の場所を調べた所、何重にもセキュリティが張り巡らされており太刀打ちできなかったそうだ。
私たちが追っている人間はどのような人物なのかが想像できない。
俺はこの2人の共通点を調べていった。すると共通点がたくさん出てきた。
2人は元日本国防軍出身であり、2人とも幹部まで行ったエリートであることや出身地、党が同じことやちょくちょく同じ汚職に手を染めていたりした。これは調べがいがありそうだな。
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