30.決勝への道
30.決勝への道
俺は勢いよく左足を振り上げてその反動でサイゾーを空へ浮かせる。
「なっ、何するつもりだ!」
「くらえッ!―――
刹那、俺の左足が真っ白に光り、超高圧電流が黒い鎖に流された。
「グアァァァァァァァッ!!」
「これでしばらくは動けなさそうだな!なぁ、審判!これって俺の勝ちでいいのか?」
「え、あ、はい………!サイゾー選手、戦闘不能のため、勝者はリュート選手ですっ!」
審判が俺の勝ちを宣言すると、会場が一気に
「なぁ、今の見たか?足がピカッって光って、その直後に相手の
「ホントにヤバかったよな?っていうか、あの暗殺者倒したBランク冒険者は一体何者なんだ?」
『ご主人様、目立ってしまいましたね』
「まぁ、少しくらいは目立ってもいいんじゃないか?マスラルもいきなりAランクに昇格するのはアレだからって言ってたし、周りに少し実力がバレるくらいで丁度いいと思うんだけどなー」
『まぁ、それもそうですね。でも、お気をつけください。ご主人様の力を巡って戦が起きる、なんてことにも発展しかねませんからね?』
「あ、あぁ、気をつけるよ」
そうか、権力者たちは当然絶大な力を欲するだろうからな。
「に、兄ちゃん、ちょっと話いいか?」
声の下ほうを振り返ると、そこには俺の瞬雷によって感電したはずのライゾーが無傷で立っていた。
「な、なんで無傷なんだ?」
「え?だってこの闘技場、たとえ死んじまったとしても張られてる結界が試合終了と共に全てなかったことにしてくれるだぜ?」
「(あぁ!そういえばあの司会の人が物騒なこと言ってるなーって思ったんだっけ)良かったな、無事治って」
「ホントだぜ!全くどうやったら俺の武器を逆に利用する思考になるんだよ。しかも、恐らくあの武器は初見だろ?」
「いいや、見たことあるぞそれ。たしか、
「ハハッ、マジで兄ちゃんなんでも知ってんだな!そうそう、これは鎖鎌だよ。まぁそれはさておき、何であの時兄ちゃん自身は痺れなかったんだ?」
「あぁ、それは俺のブーツが特殊だからだよ」
「特殊?」
「『魔法攻撃無効』の付与をしてあるんだ。だから俺自身は感電しないってわけさ」
「(……… ⁉ 今この兄ちゃんしれっとヤバいこと言ってなかったか?魔法攻撃無効?どんな強力な付与だよ!もしあったとしても伝説級だぜ?あと言い方的にまるで兄ちゃん自身が付与したみたいな風になってるけど、まさかな………付与術師なんていったら一国に数人いればいいレベルだぞ?)そ、そうなのか!な、なんかすごそうだな!」
『ご主人様っ!!あなたは本当にバカなんですか?アホなんですか?』
「い、いきなりなんだよ!しかもバカとかアホとか」
『ついさっき言ったじゃないですか!ご主人様の力を巡って戦が起きる、なんてことにも発展しかねないって!』
「いや、このサイゾーって人、一応神眼で覧てみたけど、悪意もないし、問題ないと思ったんだよ」
『ですが………!』
「いや、なんとなく直感的に信用できるかなって思ったんだ。まぁでも俺の話をすることは殆ど無いだろうから大丈夫だよ」
『それならいいんですが………本当に気をつけてくださいね?』
「分かったよ、ごめんな」
「まぁ、この件は秘密にな?もしちょっとでもバラせば、そん時は………分かるよな?」
俺はちょっと圧をかけるために『魔力放出』を一瞬だけ使った。
「(何だ、この寒気は?目の前にいるのは本当にさっきまでの兄ちゃんなのか?)お、おう!」
「なら安心だ!くれぐれも頼んだぞ!」
「も、もちろんだぜ!(ぜってぇバラしたりなんかできるか!もしやっちまったもんなら俺の首が飛んじまうぜ………)この後の決勝戦も頑張れよな!」
「あぁ!応援してくれよな!」
「おう!」
こうして俺の準決勝は終わった。残るはこの世界屈指の強さを持つSSSランク冒険者、ジュリアのみだ。この戦いに勝てたら、俺の昇格もしやすくなるだろうし、全力でやらないとな………!
リュートのステータス
Lv:46497
種族:50%人間
HP:
MP:
装備:ローブ(等級:測定不能)、剣(等級:測定不能)、指輪(等級:測定不能)
獲得スキル一覧:
(剣術系)縮地、絶対切断、次元切り、持久力、駆け足、神速移動、斬撃範囲拡張
(魔法系)苦痛耐性、錬金術、生活魔法、火魔法、水魔法、風魔法、土魔法、雷魔法、聖魔法、闇魔法、時空魔法、空間魔法、ストレージ、ダストボックス、転移魔法、創造魔法、テイム、魔物意思疎通、魔物召喚、付与魔法、浮遊魔法、飛行魔法
(その他)手加減、自動解体、隠蔽、気配遮断、脅迫、魔力放出
ユニークスキル一覧:ナビゲート、神眼、成長加速
称号:異世界人、苦痛に耐えし者、不運の象徴、修行バカ、ドM気質、ドMを極めしもの、剣神、魔帝、鬼殺し、神を模倣する者、神龍の友、空の覇者
加護:神龍の加護
鮮変万華の技:
『炎刃』一式「絶火」二式「不殺の炎」
『風刃』一式「殺爪」
『炎風刃』一式「炎嵐」
『氷風刃』二式「凍龍」
『吸魔の太刀』滅光斬
『彩刃』一式「輝夜の舞」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます