何かの運命

第6話 修学旅行中に出会った迷子の少女と.....七緒と

ミーシャと俺の日常はそれなりに続くとは思うけど。

でも.....何だろうな。

例えばミーシャが別の人と結婚したりして出て行ったら悲しくなっちゃうかもな。


だってそうだろう。

何だか本当に俺の妹の様に感じるしな。

まだ.....1日も経ってないが。


『何それ?.....その子俺が貰って良い?』


「良いわけあるかこのクズよ。.....全く」


駄目ってのがおかしいだろ、と言ってくる親友。

俺は少しだけ時間が出来たので話していた。

友人の名前は岡村小次郎(おかむらこじろう)17歳。


黒縁眼鏡のそばかす有りの腐れ縁だ。

顔立ちはイケメンな方だと思う。

眼鏡を外せば、だ。


小次郎はブーイングを言ってくる。

ブーブー、と。

お前は何か?別の生き物か?


『んー。じゃあその子は.....お前に惚れているのか?』


「そんな訳あるか。何でさっきからお前はそうなんだ?惚れる要素が無いだろ」


『.....?.....お前は鈍感だから気付いてないかもだが惚れる要素は沢山あるだろ。まず優しい点とかさ。修学旅行の時だって』


「.....懐かしい話だな。まあ確かにな.....しかしそれだけで女性を惚れさせるのは無いと思うのだが.....だってそうだろ。俺は.....まあ今は女性が苦手だしな」


『.....まあ確かにな。.....しかしお前も大変だねぇ。本町に女性に対して耐性無いし』


そうだな.....。

取り敢えずは耐性を付けたいものだな。

思いながら俺は顎に手を添える。


耐性付けるその相手に誰かなってくれないものかな。

思いながら.....再び顎に手を添える。

そして、ならアイツか、と考える。

陶子だ。


「お前の言う通り耐性は付けたい。だから陶子をデートに誘ってみる」


『お?マジで?それって良いかもな。女性耐性が出来そうだな。.....でも陶子には嫌われているんだろ?ここ最近』


「.....まあな。.....でも最近は性格が丸くなって柔和になってきたぞ。.....だから大丈夫じゃ無いかって思ったんだ」


『へぇ?.....どうしたんだろうな?お前に惚れたとか?』


「.....ねぇよ」


『じゃあ恋人出来たとか?』


もっとねぇと思う。

仮にもアイツは人見知りだしな。

思いながら.....俺は考える。

それから、でもまあ、と言った。

そして、耐性付ける為にデート誘ってみるよ、と言ってみる。


「でもまぁ.....デートというよりかは買い物という名目にしておこうかな」


『どっちでも良いかもだが.....陶子を怒らせないこったな』


「.....あれはうん。確かに」


んじゃ俺はちょっと用事があるから、と電話を切ろうとした。

俺はその言葉に、分かったじゃあまた明日な、と電話を切ってから。

そのまま天井を見上げて溜息を吐く。

すると俺の部屋にノックがあった。

お兄様、と声がする。


「.....どうしたんだい?ミーシャ」


「はい。ちょっとお話が。.....お時間.....大丈夫ですか」


「うん。全然大丈夫だよ」


話すとドアがゆっくり開いた。

それからミーシャが入って来る。

その顔は何か頼み事をしたい様な。

そんな顔だった。

そしてミーシャは指をくるくるしながら言ってくる。


「.....その。.....今度.....一緒に買い物に出掛けませんか」


「.....?.....え?.....良いけど.....」


「.....あ、有難う御座います。それと.....とある場所に行きたいです」


「.....とある場所?.....それは何処かな」


「.....私と.....覚えてないと思いますが.....初めて出会った場所です」


俺はミーシャの赤面でモジモジしながらの言葉に思いっきり見開いた。

それから、え?、と聞き返してしまう。

初めて出会った場所.....って何だ?


その様に考えながらミーシャを驚きの眼差しで見る。

実はですね.....私。

思い出したんです、と。


私達は初めてじゃ無いんです。出会ったの、と。

ミーシャは言ってくる。

そんな馬鹿な!?


「.....覚えていませんよね.....この街での修学旅行中?っぽい中で.....私が行事中に迷子になっていた時に.....私の手を彼は引いてくれたんです。.....それは貴方だったと思うんです。色々と何だかその時の物品があるのですが顔だけを覚えてなくて.....。その男の子には、落ち着く様に願いを、と砂時計のネックレスを貰いました」


「.....え.....ミーシャ......まさか.....!?」


確かに俺は。

陶子と.....誰か他に1人。

その人物に玩具の砂時計のネックレスと砂時計のブローチを渡した。


修学旅行中に、だ。

陶子は砂時計のブローチを持っている。

つまり.....まさか。

そんな.....そんな馬鹿な.....!?

その様な運命が.....?!


「.....私。嬉しかった。.....言葉が通じなさそうだからと断られる中で.....お兄様だけは私を助けてくれたんです。きっとお兄様だったと.....信じてきて良かったです」


「.....人助けのつもりだった。.....まさか君だったなんてね.....もう会う事は無いと思っていたんだけど」


「.....やっぱりお兄様だった.....嬉しいです」


ミーシャは涙目で満面の笑みを浮かべた。

それから胸の前で手を交差しながら。

ボロボロの砂時計のネックレスを見せてくる。

俺は赤面した。


「.....信じられない.....」


「.....これって何かの運命でしょうか。.....私は.....」


「.....」


そんなミーシャは俺に対して笑顔を浮かべた。

それから、最後に出会って別れた場所に行きたいんです、と言ってくる。

私達が.....です、とも、だ。

俺はその事に真っ赤になる。


「.....それは.....つまり?」


「.....私は.....多分ですが。.....多分ですよ?.....私は貴方に惹かれています。その優しさに」


「.....それで何だか義妹としては.....俺に壁無く接していたんだね.....」


「.....そうです。.....私も初めて出会った感じがしなかったですから.....」


「.....」


駄目だ。

恥ずかしくてミーシャと目を合わせれない。

どうしたら良いのだろうか。

思いながら.....俺はミーシャを見る。

ミーシャも赤くなりながら俺を見つめていた。

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義妹が家族になってから幼馴染の様子がおかしいのだが.....まあ具体的に言えば赤くなる事が多くなった アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou

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